金髪碧眼ロリ巨乳メガネポニーテール美少女がやって来たから、半年で英語やるか!

猫村銀杏

本編

Chapter1 金髪碧眼ロリ巨乳メガネポニーテール美少女がホームステイにやって来た!

1-1 Hi!George!【はぁい! ジョージ!】

 ピンポーン


 夏休みの最終日、山のようにあった宿題をなんとか午前中の内に終えて、残り十二時間を切った最後の怠惰の時間を満喫するべく、まだクリアできていなかったゲームをしていたところに、それを邪魔するようにチャイムが鳴る。

 家には他に誰もいないから、僕は仕方なく自分で玄関まで来客を迎えに行く。


「ハイ! ジョージ!」


 玄関の戸を開けた僕の身は、あまりの驚きに固まってしまう。

 そこにいたのが、日本人にはありえないきれいな金髪の、透き通るような碧眼の、おっぱいの大きい、メガネをおでこのところにかけた、ポニーテールの、明らかに外国人の小さな美少女だったからだ。

 女の子は、キングサイズのトランクを横に携えて、にっこりと微笑んでいる。

 日常では決して出会うことのない、その強烈な存在感に僕はしばらく呆然と立ちつくしてしまう。


「ナイストゥミーチュー」


 無い頭を必死に回して、思いついた英語を発する。

 というか、何、この状況?

 なんで、突然、見知らぬ外国人が僕の家に来ているの?


「ええっと、Nice to meet you too. あなた達は英語をできないと聞いています。日本語がいいですよ」


 流暢な英語が返って来たことに思わず身構えるが、あとにはたどたどしい日本語が返ってくる。思い返してみれば、彼女の第一声は日本語だったし、なんとかコミュニケーションは取れるようだ。


「それで、どういうご用件ですか?」


「ごようけん?」


 この言葉はこの子には難しかったらしく、上手く意味が伝わらない。


「ええと、何をしに来たの?」


 言い方を換えて、なんとかコミュニケーションを試みる。


「オレのことを聞いていないのですか?」


「はい、聞いていないです」


 僕は自分でもびっくりするような馬鹿正直な日本語で答える。

 女の子とは思えない一人称が聞こえた気がするが、それは無視することにして、どちらにしても彼女のことは何も聞いた覚えはない。そもそも、外国人の知り合いすら僕には一人もいない。


「あれれ~? おかしいぞ~?」


 彼女はどこかで見たことあるような仕草でおおげさに首を傾げる。だが、この状況をおかしいと思っていて首を傾げたいのは僕のほうである。


「それで、何をしに来たの?」


 改めて、僕は質問する。


「オレは今日からここでホームステイするジェシーです。よろしくお願いします」


「ええと、譲二です。よろしくお願いします」


 たどたどしい彼女の日本語の発音がわからなかったわけではないが、どちらにしても彼女のホームステイという言葉の真意は僕には分からなかった。

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