その4 告白
告白、それは、異性からされると、キュンキュンする素敵な思い出です。ですが、愛崎の場合は、キュンキュンするどころか、ポッカーンとしてしまった笑い話になりました。
それは、八月末の頃です。
私の車は、いつも、祖母の家に駐めています。私の家は、二台しか車が、おけないのです。ですので、私と妹は、近くに住む祖母の家に、駐めています。
家から、祖母の家に向かう途中、私の同級生の家があるのですが、その家が、リフォームの最中でした。
あの酷暑の中、大工さんは、朝から、仕事をしています。
お疲れ様です。
などと思っていながら、その家を通り過ぎようとしていると、大工のおじ様達が、「おはよう」と声をかけてくれたのです。
もちろん、「おはようございます」と返しました。無視するのは、失礼ですからね。
ふと、仕事の帰りに、その大工のおじ様達に呼び止められ、質問されました。
「名前は?」とか、「どこに住んでるの?」とか。
私は、正直の名を名乗り、近くに住んでます、と、答えました。
すると、一人のおじ様が、「リフォームするなら、うちでやってよ」などと、営業をし始めたのです。
正直、面倒いなーと思いながら、「親に話してみます」と適当に答えました。
「じゃあ、明日、パンフレット、持ってくるわ」なんて、言われてしまい、メンドクサイ事になったなぁと思いながらも、うなずき、スタスタと家に帰りました。
今になって思えば、営業話の方がマシだったなと、思います。
なぜかと、言いますと、衝撃的な事件が、その次の日に起こったのです。
声をかけられてから、二週間後の事でした。
私は、仕事帰りに、いつものように、家へと向かいました。それも、スタスタと。
すると、またしても、大工のおじ様に声をかけられたのです。その人は、年齢4、50くらいの方でした。営業話をした人ではなかったため、面倒だと思いながらも、立ち止まり、いつものように、話をしていたのです。
ですが、突然、「今度、出かけるから、その時に、桃とか買ってくるけど、どう?」と言われてしまいました。
さすがに、それは困ると、思った私は、「お気持ちだけ、受け取ります。すみません」とやんわり、断りました。
ですが、その後に、事件は、起こったのです。
大工のおじ様は、「そうか」と残念そうな顔をしながらも、次に、「変なこと聞くけど、彼氏は、いるの?」と聞かれました。
この時、私は、何を思ったのか
(これって、もしや、息子を紹介してもらえる流れ?)
などと、妄想してしまったのです。
はい、バカですwww
「いません」と馬鹿正直に、答えた私。すると、その大工のおじ様の口から、衝撃的な言葉が、発せられました。
「付き合ってくれんか?」って。
え?www
待って待ってwww「息子と」って、言っていないwwwこの流れ、嫌な予感がする!!
と、思いながらも、私は、恐る恐る「誰と、ですか?」と聞いてしまいました。
今思えば、失礼でしたね……。すみません。
尋ねられたおじ様は、「俺と」と答えました。
嫌な予感は、当たってしまいました。
もちろん、私は、丁重に、「気になっている人がいるので」と、断りました。いませんけどwww
そのおじ様は、さらに、残念そうな顔で、「そうかごめんな」と謝罪してました。
本当、すみません。
その後、
「嫌な気分にならないでね」(無理ですwww)
「これからも、挨拶してね」(無理ですwww)
と言っておられました。
はい、無理です。
私も、「はい」とうなずき、謝罪して、すぐさま、家に帰りました。
家に帰還した私は、すぐ、母に、今日の事件の事を報告。
母は、「断ったよね?駄目だよ」と言い、私は、「断ったからよ」と返答しました。
さてさて、皆さん、私の母親は、私を心配していると思っていますか?
ここまで、見ると、そう思いますよね?
ですが、問題は、ここからですよー。
私の返答を聞いた後、母は、「ウケるwww」と大爆笑www
おいおいおいおいおい!!
ウケるなよwww
はい、心配してないですよー。全く。
その後も、「良かったねー。告られて。モテキきたんじゃない?」と、バカにする始末。
妹が、帰宅した後、母は、「聞いて、聞いて~」と、すぐに、妹に暴露。
妹も、大爆笑。一緒になって、バカにしてきましたwww
父も、帰宅したのですが、私は、まさか、お父さんには、言わんやろう……と、思っていたのです。
と・こ・ろ・が!
父が、帰宅するなり、母は、「聞いて、聞いて~」と父に暴露しました。
言うんかーいwww
ちなみに、妹も、父には、話さないだろうと思っていたようです。
なんで、告られたんでしょう?www
私、当時、30歳だったんですけど?www
しかも、声かけられて、二週間後に、告白ってwww
こんなことってある?www
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