実験小説「花火」

まきや

本小説の読み方

実験的な小説の為、最初に本小説の読み方を簡単に説明します。



①小説内にナレーター的な情景描写はほぼなく、登場人物の心理描写や台詞の説明で、物語は進みます。


②小説内の「一行(プラス空白改行)」の文章は、「主人公の二人が同じ内容を・・・・・思った/喋った/感じた」内容になります(例外は歌や効果音など)。


例)

――――――――――――――――

 また救急車が通り過ぎていく。


 もう何度目かわからない。


 …

――――――――――――――――

解説)

 ダイキとカナは、ふたりともその場にいて、同じ救急車の音を聞いています。

 「もう何度目かわからない」と、心の中で同じ思いを抱いています。

 「…」二人とも同じ様に沈黙しています。

――――――――――――――――



③小説内の「二行」の文章は、主人公の二人がそれぞれ・・・・思った/喋った/感じた」内容になります。


例)

――――――――――――――――

ふぅと吐くため息、何度目かな。

ため息ばっか、何度目だろ。


ダイキのやつ。

カナのやつ。

――――――――――――――――

解説)

カナ 「ふぅと吐くため息、何度目かな。」と思っています。

ダイキ「ため息ばっか、何度目だろ。」と思っています。


カナ 「ダイキのやつ。」と思っています。

ダイキ「カナのやつ。」と思っています。

――――――――――――――――


④③の時の順番は、必ず「カナ→ダイキ」の順になります。

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