第65話村での色々


朝飯を食べながら、俺の考えを彼女達に話すと。




「俺とマリアとシルバで都市部に偵察に行こうと思うだ」




「何で私達を置いて行くのです」




「今回は偵察だし、マリアに乗って行けば速いし、偵察が済んだら皆で行こうよ」




「雅也さん、貴方は私達が強引にも付き合う事にした訳が解りますか?」




「・・・俺も皆の事が好きだよ」




「誤魔化さないで下さい、雅也さんには未だに見えない壁が有るんです」




「そうだよ雅也、前に話してくれたけど、私達は雅也と生きて行きたいの。雅也は何でも一人でやろうとする」




「雅也さんが居なく成るんじゃ無いか私達は不安なの」




「雅也さん、私達を信じて、そして頼って」




「ごめん、でも聞いて欲しい。俺は恋花、歩美、美咲、楓と離れる気は無いよ、勿論信頼してる。ただ、両親が死んでから誰かに頼る事が無かったから、どうして良いか解らないんだ。 でも今回の偵察はこれから村をどうするか決める為に、必要なんだ」




「じゃあ、私達も連れて行って下さい」




「俺はね、別に貴女達を蔑ろにするつもりは無いよ、都市部には強いモンスターが居る、でも俺にはスキルが有るから隠れたり逃げる事ができる。貴女達の事が大切だから、安全を確保してから一緒に行きたい。だから今回の偵察には行かせて欲しい。勿論必ず帰って来るし、危険な事はしない」




「ずるい」




「雅也さんはずるいです、今の私達では足手まといなのは解ります、でも私達を頼って下さい」




「今回だけだから、それにグリフォンの子供が産まれてからだから直ぐって訳じゃないし」




「前にもそう言って、米軍基地に忍び込みましたよね」




「・・・あははは・・ごめんなさい」




「解りました、ただし今後は私達をちゃんと連れて行って下さいね」




「解った、安全の確保して来るよ」




俺的には、モンスターの偵察調査と、品川の会社と大井埠頭のコンテナの確保が目標だな。




それと彼女達の為にも、あれは必ず回収して来なければ。




話し合いも終わり、俺は昨日から気になっていた件を調べる事に。




俺は門を抜け、坂を下った先に有る下水道のマンホールに来ていた。




ここは前に下水が詰まり臭かった場所なのだが、スライムを放してから臭いはしない。




シルバが分裂した事で、スライムが大量繁殖してたら恐いが、確認しなくては。




マンホールの蓋を開けると、下水道は綺麗に成って要るが、スライム達は見当たらない。




良かったと思ったその時、うにょうにょとスライム達が光を求める様に集まり出した。




どう見ても、最初に放した3匹が分裂しまくり、見える範囲だけで10倍以上に増えてる。




ヤバイヤバイ、スライムが分裂する毎に倍々に増えたら、15回の分裂で約10万匹。それ以上分裂したら、スライムが地上を埋め尽くしてしまう。




「ナビえもん、助けて~」




《マスター、スライムならエサが無くなれば増えないし、寿命も短いから大丈夫ですよ》




「え、そうなの?」




《ダンジョンから出たスライムは氾濫が終息すれば、攻撃性は無くなりますから、それにもし、スライムが地上に出て来たら非戦闘員の人が殺せば、レベルアップに成りますから、ただ、出て来ないと思いますけど》




「良かった、ナビありがとう」




門に防衛班には話して置いたが問題は無さそうだ。






グリフォンのレオはルナの為に、ダンジョンからウサギを一生懸命狩っている、レオも良いお父さんに成りそうだ。




早く生まれると良いな。




次に鍛治場に行くと、石川姉弟が魔石を使った武器の改良をしていた。


魔石の発動はしているが、まだまだ問題が多いらしく、水の魔石に至っては攻撃力増加すらしていないらしい、試作段階で使って貰ったが、魔石事態の特性が生かされていないらしい。




せめて、斬撃が飛ばせる様にはしたいらしい。


今は色々なモンスターの素材と組合せを試しているが、中々上手く行かないがワイバーンの牙と風の魔石の相性が良く、斬撃を飛ばせるまでは行かないが、刀の回りに竜巻が起こせるらしい、ただし、今の段階では自分まで竜巻の被害を受けるので、使えないらしい。




ナビに聞いても、解らないらしいから、石川姉弟に頑張って貰うしかないな。




しかし、最近は村も平和だし、高校生達も村に馴染んで良かった、若い職人達が暇さえあれば女子高生に良いところ見せようと、農作業を手伝うが空回りして女子高生達に怒られているのを、見ると上手く行っても尻に敷かれるのは目に見えて明らか。




しかし、サバイバル初めて思うけど、やっぱり女は強い。


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