第66話村の新たな仲間


今日は朝から雨がしとしと降っている。


天気予報が有れば、梅雨入りの発表が有っただろうが、今じゃ出勤前に見ていた天気予報も今じゃ見れない。




マリアも雨が嫌いらしく、ダンジョンから出て来ない、ダンジョン内の池で水浴びするのに、雨は嫌いらしい。




子虎と子猪は子供達と草原ダンジョンで遊んでる。


グリフォン達の巣には近付かない様に柵も作った、グリフォン達が子供に危害を加えるとは思えないが、卵が有るから安全の為に。




ちなみにうり坊から子猪に成ったのは、どう見てももう、うり坊に見えない体格に成ったから。




こんな時でも、一番の働き者はレオだ、雨の中ダンジョンに餌を求めて狩りに出ている、ウサギ等のエサが有るからあげると言っても、ルナに食事を届けるのは雄の仕事らしい。


しかも、ルナが食事中は卵まで温めるイクメンぶりだ。




暇なんでゲーセンに行ってみたら


今日は大盛況、コインゲームは最初、コインを好きなだけただで、配っていたが面白く無いらしく今じゃ、両替機で買える様にした。


ただお金が有っても意味が無いので、そのお金も月末に配るからあんまり意味が無い。


でも、皆はそれが面白いらしい。




プリ〇ラやUF〇キャッチャー等も人気で、資材回収の度にプリント材料や景品を回収している。景品はお菓子が人気で、ゲーセンを管理している老人達が、取れそうで取れない様に配置して、子供達と一緒に楽しんでいる。




オヤジ達は朝から麻雀をしていて、俺も誘われて入った事が有るが、配給の酒やタバコを賭けていて、俺はタバコを根こそぎ取られてからは、近付かない様にしている。




そんな事を思い麻雀ルームを見ていたら、オヤジ達が奥様達に連行されて行く光景が目に入った。


どうやら今日は蕎麦を作るらしく、蕎麦打ちはオヤジ達の仕事なので連行されているようだ。




子供達も連れて行かれるのは、一緒にうどんも作るらしいな、うどんは子供達が踏んで作るからな。




管理班の小屋の前を通り母家に向かうと、管理班に捕まった、


アイテムボックスから不足物資の取り出しと新たな資材の記録を手伝わされた、面倒だがアイテムボックスは俺しか出し入れ出来ないから仕方ない。




お昼を食べに行くと、大量に打たれた蕎麦とうどんと、疲れたきったオヤジ達と対照的に元気な子供達がいた。




オヤジ達にお疲れ様と言い、新撰組が居る場所に行くと、美咲が蕎麦好きな俺に天ザル蕎麦を持って来てくれた。




彼女達も午前中に仕事が終わったらしく、午後は皆で映画を見る事にした、前の雨の日にアメリカのシリーズドラマの続きを見るらしいが、今日も長丁場に成るな。




母家で映画を見ていると雨の中、マリアが縁側にやって来て、グリフォンの卵が孵るらしいと知らせてくれた。




俺達は急いでダンジョンに向かうと、既に一匹孵っていた。




ルナが孵った雛に餌を与え、レオはただただ見守るだけだった。




残りの二つの卵もひび割れ中から一生懸命出ようとしている、俺達は無意識に皆で頑張れ頑張れと応援していた。




無事に2匹も孵ると、彼女達の目には涙が見える、俺も涙までは行かないがなんか感動した。




産まれた3匹はまだ目が見えないが、餌を求めてピーピー鳴いて居る、ルナが噛み砕いて雛達に与えている、レオは直ぐにダンジョンを飛び出し、餌を狩りに出て行ったようだ。




ルナに産まれたのは、雄が一匹と牝が二匹と教えられ、名前をお願いされた。




しかし、グリフォンの赤ちゃんは、ひよこを想像してたのに、顔は鳥だけど、体は動物なので、毛はあまり生えてないし羽根は手羽先がちょこんと付いてるだけで、何か初めて見る赤ちゃんだ、体は動物だから母乳かと思ったけど違うようだし。




ルナが餌をあげて、体を舐めてあげると3匹は直ぐに寝てしまった。




ルナも安心したのか一緒に寝たので、俺達も母家に戻る事に。




翌朝、ルナの元に行くと、3匹はもう走り回りレオの後を追いかけていた。




3匹は走りながら手羽先をちょこちょこ動かし可愛い、体の割に頭が大きいからなのか、良く前のめりに転ぶ。




俺はレオとルナに3匹の名前を告げた、雄はホルス、牝はロナとマヒナ。


ホルスはエジプト神話の月の神、ロナとマヒナはハワイ神話の月の女神から名付けた。




レオとルナも気に入って喜んでくれた。




俺達は抱っこさせて貰ったが、好奇心旺盛で抱っこすると服等つつかれる、でもまだ毛が生え揃って無いので、プニプニして気持ちが良い。




何人も見学に来ているが、柵から中に入ろうとしないし、大人しく見学しているので、レオもルナも大丈夫との事で見学は自由にした。




しかし、アイドルの座は渡さないと4匹は見学者達に遊んでと愛敬を振り撒いていた。




近いうちにこの光景に3匹が加わりそうだな。




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