楽園は果てなき

杜乃日熊

第1話

楽園は果てなき


 日光が燦々と降り注がれる夏の午後。僕は駆け足で家路を急いでいた。全身が焼けそうだ。額から汗がとめどなく流れ出る。

 途中で休んでいこうかな。いや、家に帰るまでの辛抱だ。クーラーでキンキンに冷えたリビング、氷と麦茶の入ったコップ、冷凍庫にしまってあるバニラアイス。それらを想像することで己のモチベーションを高める。僕はさらに加速した。

 林道を抜けて、舗装された遊歩道へ。近所の家々がポツポツと見つかる。目の前の横断歩道は青信号を示している。僕は止まることなく走り続ける。生ぬるい風が僕の肌を撫でる。


 やがて、瓦屋根の和風家屋が見えてきた。それが僕の家だ。ゴールはもうすぐ、いよいよラストスパート。門扉をくぐって玄関まで一息に駆ける。

「ただいまー!」

 僕の声にこだまするように、奥の方から「おかえりなさーい」という声が返ってくる。

 居間へ向かうと、お姉ちゃんが掃除をしていた。黒のロングヘアをなびかせて、白いワンピースとのコントラストがよく映える。いつ見てもお姉ちゃんは綺麗なお姉ちゃんだ。

「いっぱい汗かいたでしょ。先にシャワーを浴びてらっしゃいな」

 お姉ちゃんがそう言うと、

「うん、分かった!」

 と荷物を置いて、一目散に風呂場へ向かう。ベタつく汗を洗い流す。肌を伝うお湯がとても気持ちいい。


 再び居間へ戻ると、お姉ちゃんはキッチンで何やら作業をしていた。気になって覗いてみると、お姉ちゃんの懐中にはは大きなスイカがあった。僕の視線に気がつくと、お姉ちゃんは柔らかく微笑む。

「この間買ってきたスイカがあるんだけど、食べる?」

 お姉ちゃんの誘いに、僕は悩む間も無く「食べる!」と答えた。


 お姉ちゃんがスイカを切ってくれている合間に、僕は縁側へ移動する。スイカといえばやっぱり縁側が鉄板だよね。日差しが未だに肌をヒリヒリとさせるけど、これからスイカを食べるのだと思えば何も苦にならない。

 どこかからかセミの鳴き声が聞こえる。鳴き方から察するにミンミンゼミだろうか。高々と鳴く声が鼓膜を震わせる。

 手持ち無沙汰で庭を眺めると、アサガオが咲いているのに気がついた。青や紫、ピンクといった鮮やかな色合いが見事だ。とても綺麗に咲いていることだし、スケッチでもしようかな。あ、でも色ペンはどこだったっけ……。


 そうこうしているうちに、

「おまたせー」

 という声とともにお姉ちゃんがスイカを持ってきてくれた。お盆の上に載せられたスイカが均等な二等辺三角形を成している。

 お盆を間に挟んで、僕とお姉ちゃんは横に並んで座る。それからスイカを手に取って、まずは一口。水気たっぷりの甘味が口の中へ広がる。喉を通る時には、夏の暑さが和らいでいくのを感じた。

「今日は何をして遊んでたの?」

「今日はね、川へ行って魚釣りをしてたんだ。でも全然釣れなかった」

「それは残念だったね」

「うん、だから今度行った時は絶対に釣ってみせるんだ! その時はお姉ちゃんにも見せてあげるね」

「楽しみにしてるわ」

 お姉ちゃんがにこやかに笑うと、自然と気持ちがウキウキとする。居ても立っても居られず、口の中に溜まったスイカの種を庭へ飛ばす。種は思いのほか遠くまで飛んでいって、草葉の陰へ吸い込まれていった。


 気がつけば、もう夕ご飯の時間になっていた。スイカの皮を処理した後、僕とお姉ちゃんとで夕ご飯の支度を始める。僕とお姉ちゃんとの共同作業、なんて言うと小っ恥ずかしいけど、これが毎日の日課となっている。

 お姉ちゃんが食材を切り、僕は鍋の確認をする。トントンと奏でる包丁のメロディーにグツグツと煮える鍋のリズム。二人肩を並べて家事に取り組むこの時間が、一日の中で最も好きな時間だ。

「なんだか嬉しそうね。何を考えてたのかな?」

 お姉ちゃんはいつの間にか僕の方を見てニヤニヤとしていた。顔が熱くなる。

「な、なんでもないから!」

 お姉ちゃんから視線をそらして再び鍋を見る。鍋はさっきよりも強く泡を吹かせていた。


「「いただきまーす」」

 二人手を合わせて、一緒に掛け声をかける。テーブルには、冷やし中華をメインに豚しゃぶサラダとナスのおひたしが並んである。盛り付けはバッチリで、自作ながらとても美味しそうに仕上がっている。まずは冷やし中華から。つゆと絡んだ麺があっさりとした味でスルスルと食を促す。

「今日も美味しいね」

 なんて口に出してみると、お姉ちゃんは「そうだね」と言って微笑する。


 夕ご飯を食べ進めている中、テレビの向こうではニュースが放送されていた。

『────ただいま○○県××市では夏祭りが行われています。見てください、この活気! ズラッと並ぶ屋台に大勢の人が集まり、心ゆくまでお祭りを楽しんでおります』

 リポーターの人が元気良く祭りの雰囲気を伝えている。賑やかな様子が映像だけでもよく分かる。

 夏祭りか。とても楽しそうだな。僕も行けたらいいんだけど。

 叶うとも知れないお祭りを夢想する。お姉ちゃん共々浴衣を着て、手を繋いで歩く縁日。わたあめにチョコバナナを食べては、射的に熱中する。金魚すくいにも挑戦するけど、多分僕の実力だと一、二匹が精々かな。一通り屋台を見て回った後は、打ち上げ花火を観る。色とりどりに夜空で咲き乱れる花々。それを眺める僕とお姉ちゃん……。考えるだけでワクワクする。

 テレビに映る人達も思い思いに屋台を巡り歩いていて、とても楽しそうだ。羨ましいな。そう思うと同時に、なぜだろう。心にポッカリと穴が空いたような気持ちになるのは。


「ねぇ、お姉ちゃん。お祭り、行ってみたいね」

 ワクワクを共有しようと、お姉ちゃんにそう言ってみた。すると、

「そうだね。いつか行ってみたいね」

 テーブルに目を向けたまま、お姉ちゃんは答えた。


 それからしばらくして。夜もすっかり更けてきたので寝る準備をすることにした。畳の上に布団を敷く。形はいつものように隣り合わせだ。

「それじゃ、電気消すね」

 お姉ちゃんがそう言うと、部屋は間接照明のみを残して闇に紛れる。お姉ちゃんが隣の布団へ潜るのがシルエットとして見える。

「おやすみ、奏多かなた

「おやすみ、お姉ちゃん」

 挨拶を交わすと、それきり会話はなかった。しばらくソワソワと落ち着かなかったけど、そのうちに眠気がやってきて、とうとう眠りに落ちた。


 僕は神社の前に立っていた。鳥居の向こうは騒がしく、大勢の人が往来している。

「奏多、こっちへ来なさい」

 数歩先へ進んだ所で、男の人が僕の名前を呼んだ。誰なのかは知らない。なのに、とても懐かしい心地がする。僕の足は自然と男の人の下へと向かう。

 男の人の隣には女の人もいた。僕が近づくと優しい笑みを浮かべて、

「あっちの方でわたあめが売ってるみたい。買ってあげるわね」

 と言った。女の人が僕の右手を手に取る。空いた左手は男の人が握る。それから神社の中へ入っていく。二人から伝わる手の温もりは、不思議と心地が良かった。

 右はたこ焼き、焼きそば、ベビーカステラ。左はお面、くじ引き、輪投げ。たくさんの出店に目移りしてしまう。通りすがっていくたくさんの人達は、誰もが晴れやかな表情を浮かべている。やがて目的のわたあめ屋へ着くと、女の人がわたあめを買ってくれた。一口かじれば、ふんわりと甘い世界へ。わたあめを堪能していると、女の人は優しく僕の頭を撫でた。


 次に、僕は公園にいた。周りには僕と同い年ぐらいの男の子達もいた。僕達が手に持っているのは、木の枝ぐらいの細長い棒。先端から白い光がバチバチとほとばしっている。

 外は暗くて遠くが黒に染まっている中、いくつもの白い光が僕達を照らす。光を眺めるみんなの瞳もまたキラキラと輝いている。

 それからも。地面をクルクルと回る輪っかの光、筒から激しく飛び出す光、色とりどりの光を眺めていた。

「綺麗だな」

 誰かがそう呟く。「そうだね」と頷く。先ほどまでとは打って変わって、静かに散っていく淡い光。迫力があるわけではないけれど、終わりの時までずっと目が離せなかった。


 目が覚めると、涙が零れていた。一筋の濡れた跡を手の平で拭う。

 あの夢は一体なんなのだろうか。お祭りに行きたいあまりに現れた願望か、それとも……。考えれば考えるほど、胸の奥が締め付けられそうになる。どこも怪我していないはずなのに、なぜか痛いと感じてしまう。僕は一体どうしたんだろう。


「どうしたの、奏多?」

 お姉ちゃんの声。振り向くと、お姉ちゃんは先に起きていたようで、すでに身支度を整えていた。

「悲しい夢でも見てたの? お姉ちゃんに話せばスッキリするかもよ」

 そう言って、お姉ちゃんは僕の頭を撫でる。その感触は夢に出てきた、あの女の人のそれとよく似ていた。

 全部、お姉ちゃんに話してしまおうか。このまま引っ込めてしまうよりもずっと楽になるだろう。でも、それはいけないことなんだということも分かっていた。打ち明けてしまえばきっとこれまでの生活が壊れてしまうだろうから。それはできればしたくない。だってお姉ちゃんとの毎日は、僕の中で大事なものだから。でも。

「お姉ちゃん……」

 お姉ちゃんの顔をまっすぐに見る。お姉ちゃんは「うん」と答える。そして決心する。


「僕の家族って、お姉ちゃん以外にはいないの?」


 頭の中で引っかかっていたことを口に出した。すると、たちまちお姉ちゃんの顔がこわばっていく。

「お祭りに行く夢を見たんだ。僕の他に、男の人と女の人も一緒で。三人で手をつないで屋台を歩き回って。女の人がわたあめを買ってくれたんだ。とても美味しかった。それから、同い年ぐらいの男の子達と花火をしてた。いろんな花火を眺めて、すごくキレイだなって思った。どれもこれも、大事な思い出だったんだ。

「ねぇ、お姉ちゃん。お父さんやお母さんはどこにいるの? 友達はどこ?」

 どうして今まで忘れていたんだろう。僕にとって、とても、とっても大事な人達。それこそお姉ちゃんと同じぐらいに。そのことを思い出して、少しだけ、痛かったのが無くなっていた。

 お姉ちゃんは僕の頭から手を離す。お姉ちゃんの表情は暗かった。いつも笑顔だったお姉ちゃんが初めて見せる顔だ。やがて口元が動く。

「そっか。思い出しちゃったんだね。大丈夫だと思ってたんだけど、お姉ちゃんの詰めが甘かったんだろうな」

 お姉ちゃんはわらう。それは弱々しく、今にも崩れそうな表情だった。

 それからお姉ちゃんは、僕の知りたかったこと、本当のことを教えてくれた。


 実はこの世界は、本物の世界じゃないの。体感じゃ分からないかもしれないけど、ここはVR、バーチャルリアリティという科学技術によって造られた虚構の世界なの。あなたのためだけに用意された偽りの箱庭。

 あなたのお父さんやお母さんは現実の世界で今もお元気でいらっしゃるわ。もちろん、お友達もそっちにいる。ただ、そこでのあなたは……。現実のあなたはベッドの上で寝たきりの状態よ。交通事故による下半身不随でまともに歩けない体になっているの。

 事故に遭ってからのあなたはまるで抜け殻のようだったと聞いているわ。自分の足で歩くことのできない日々に苦痛を覚えるばかりで、常に生気のない瞳をしていたとも。不条理な不幸によって、あなたの希望も幸せも無残に壊されてしまった。

 そんなあなたを見かねたご両親が下した決断は、あなたをこのVRの世界へ転送ことだったの。

 この仮想空間でなら、現実の肉体がどのような状態であろうと自由に動き回ることができる。外を走り回ることも、川で遊ぶことも、縁側でスイカを食べることも。なんだってすることができるの。それで少しでもあなたに人並みの幸せを感じてもらうことができるのなら、と医療機関がご両親に勧めたの。ご両親はそれに賛成した。そして、あなた自身も。

 ここへ来る際に、それまでの記憶は封印させてもらったの。現実の不幸を背負ったままでは、この仮想空間での幸福を一心に受け入れることなんてできないだろうから。ご両親やお友達がここにいないのもそれが理由。

 そして。私もまたこの仮想空間の一部。いわゆるAIという存在なの。私はあなたのお姉ちゃんじゃなくて、お姉ちゃんのフリをしてた偽物なの。騙すようなことをして、本当にごめんなさい。


 お姉ちゃん、僕がお姉ちゃんと呼んでいたヒトは、深く頭を下げる。

 今まで僕が暮らしていたのは偽物で、夢の中で見た記憶が本物。お姉ちゃんの説明を信じるならば、そういった結論に至る。聞いた話はあまりにも現実味がないし、それに信じたくないものだった。


 ──横断歩道を渡る僕。そこへ突然駆け込む自動車。ドン、という重い衝撃。薄れる意識──。


「奏多!」

 お姉ちゃんが近づいて僕の背中をさすってくれているのを感じた。

 どうやら今の記憶は、交通事故に遭う瞬間の光景だったようだ。息は絶え絶えに、心臓は破裂しそうなほどうごめいていた。

「お姉、ちゃん」

 精いっぱいの声を振り絞って、お姉ちゃんを見上げる。濡れた瞳がうるうると揺れ動く。

「大、丈夫。少し気分が、悪くなった、だけ、だから」

「でも……! 今の奏多、とてもしんどそうだよ! 私が余計なことを話しちゃったから!」

 お姉ちゃんは悪くない。そう言ってあげたいのだけど、口は思うように動いてくれない。

 だってお姉ちゃんがついた嘘は僕を想ってくれたからこそついたんだ。お姉ちゃんを責めるつもりなんて全くない。お姉ちゃんはやっぱり、綺麗で優しくて一緒にいると温かくなる、僕のお姉ちゃんなんだ。


 僕は布団の上で横たわっていた。あれから意識が飛んでしまったようだ。

「気分はどう? 少しは楽になった?」

 お姉ちゃんは僕の枕元に座っていた。穏やかな声はさっきまでとは打って変わっていた。僕は肯定の意味でコクリとうなずく。

 お姉ちゃんが僕の体調を軽く調べてくれて、それからはしばらくゆったりと沈黙が流れた。僕は布団にくるまって頭の中を整理し、お姉ちゃんはただ僕の頭を撫でてくれた。

「お姉ちゃん」

「うん、なぁに?」

「僕は、どっちを選べばいいのかな」

 一方は両親や友達が待っていて、歩くことのできない現実。もう一方は、お姉ちゃんと二人きりでどこまでも自由に走ることのできる虚構の世界。

 僕は直感した。お姉ちゃんの話は真実なんだ。ここは機械で造られた世界で、本当の僕は別の世界にいるんだ。

 自由に歩けないのは嫌だ。またあの頃のような痛みと無力さに苛まれる日々を過ごすのは、もうたくさんだ。ここでなら、好きなだけ外を駆け回ることができる。家に帰ればお姉ちゃんが待ってくれているし、二人並んでご飯を食べることもできる。ここには自由がある。

 でも、向こうの世界にはお父さんやお母さん、友達らが待っている。こうしている間も、眠り続ける僕をみんなは見守ってくれているのだろう。みんなに会いたい……。そんな気持ちが次々と溢れてくる。

「奏多」

 僕の名を呼ぶ声。それにつられて、お姉ちゃんの顔を見る。まっすぐな視線は、僕の答えをじっと待ってくれている。

 そうだ。僕がもし現実へ戻ったとすれば、お姉ちゃんは一体どうなるのか。誰もいないこの空間で、たった一人で暮らすことになるだろう。次の患者が来るまで、ずっと一人で。


 散々悩んだ。同じようなことを延々と繰り返し考えた。その度に胸が張り裂けそうになった。それだけの重さが、この選択にかかっているんだ。どれだけの時間が経ったことか。そして、僕は決断した────。






 とある病室にて。ベッドの上で、いくつもの機械に繋がれた少年が眠っている。彼の周りを囲うようにして、彼の両親と彼の主治医らが目覚めを待っている。沈黙が保たれていた中、彼の母親がポツリと呟く。

「私、時々怖くなるの。このまま奏多が向こうの世界へ行ったまま帰ってこなくなるんじゃないかって。夜、寝る前にそんなことを考えるものだから、一晩中体が震えてしまうのよ」

 母親はうなだれる。やがてすすり泣く声が漏れ出る。そんな彼女を慰めるように、父親が彼女の肩を抱く。

「帰ってくるさ。今はちょっとばかり遠い所へ留学に行ってるんだと思えばいいんだ。こうしている間にも、奏多の足を治すための治療が施されている。いつまでも絶望的な現実のままにしてはいないだろう。僕達にできることは、奏多の帰りを待ってあげること。それだけさ」

 彼の言葉に、少年の母親は静かに涙を流す。

「奏多くんの治療は今も問題なく進められています。それに、当院のVRシステムは最先端の技術を結集した代物ですので、ご心配には及ばないでしょう。こうしている間も、奏多くんはVR空間の中で幸せに暮らしています。彼の足が治るまでは、我々が万全の体制でサポートさせていただきます」

 少年の主治医は母親を安心させるための言葉を紡ぐ。泣き続ける母親に代わって、父親が「ありがとうございます」と答える。

 やがて、面会の終了時間となり、少年の両親は病室を出ることとなった。後ろ髪を引かれるような思いで、部屋を去る二人。医者らも、引き続き治療にあたるための準備をするため、一旦病室を出る。

 誰もいなくなった病室に、少年一人。少年は依然として沈黙を守っている。酸素マスクに覆われた彼の表情は、とても穏やかだった。いくつもの機械が奏でる無機質なメロディーだけが部屋中に響き渡った。

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