おやすみ世界、おはよう幸せ。
ZEN
神様。
天から雪が舞い降りる今日は神様とやらが誕生した記念日らしい。
街はいつもに増して活気付き、建物は色とりどりの装飾品を纏っている。辺りが暗くなってくると、装飾はカラフルな光を発し、街を眠らせない。
この時期、人々は神様の記念日に感謝をし、何日も前からどこもかしこもお祭り騒ぎのようだ。
私は神様がどんなものか知らない。
周りの人間は何故だか神が人間の形をしていると考え、その居もしない何かを無条件に崇めている。
私は自分が見たものしか信じない。
「神は常に皆に平等なのよ」
古い時代の言い伝えのようだが、私の母親は、私がまだ幼い頃いつも繰り返し私や兄妹にそう説いていた。今なら分かるが、この世界ではそんな筈がある訳が無いのだ。
――ここはとても、残酷な世界なのだから。
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