異世界ハローワーク
@taka-
第1話 未経験
ここは、あの世にある、職業案内所、異世界ハローワーク。
僕は、ここで転生活動をしているが、なかなか、次の転生先を見つけられずにいた。
「あの相談て、できますか」と僕は異世界ハローワークの受付の人に言う。
受付の人は「はい、できますよ。ハローワークカードはお持ちですか?」
と言った後、僕はカバンの中からカードを出す。
「はい、それではこの番号でお待ちください」と受付の人が言った。
僕は椅子に座って待つことにした。
10分後、「45番でお待ちの方は窓口にお進みください」と機械が言った後、
「45番の方ぁー」
と相談員が少し大きめの声で言う。
僕はそれを聞いて、相談員に近づくと、「45番の方?」と相談員が聞いてきたので僕はその問いにうなずいた。
「はい、じゃぁ、座っていただいて」と相談員が言った後、僕は椅子に座った。
相談員は、まず最初にパソコンをカタカタたたき、マウスをカチカチし始める。
カタカタ、カタカタ、カチ、カチ。
机に肘をついて手を顎にやり、パソコンのディスプレイを注視している。
20秒ほど注視した後、
「えっとー、前異世界の退職理由をお聞きしたいですけれど」
と僕に聞いてきた。
「えー、はい。えー、前異世界の退職理由は、えー、前異世界では、魔王を、倒す勇者として転生したんですけれど、パーティーメンバーとの人間関係がうまくいかなくて自殺しました。」
と僕は相談員の目ではなく、相談員が使っているマウスを見ながら言った。
「人間関係がうまくいかなかったと言うのは、具体的にどんなことですか。」
とマウス操作をしながら相談員は言った。
「はい。えーと、なんかあのー、お前勇者の癖に使えねぇなと、言われたり、なんか無視されたりしたので自殺しました」
と声を震わせながら僕は言ったが相談員はディスプレイを注視している。
「パーティーメンバから暴力を受けたりしましたか?」
とキーボードをたたきながら相談員は言う。僕は
「いえ、受けていません」とうつむきながら言った。
「うーん、なるほど。それで今行きたい異世界て、どんなところですか」
「はい、ある程度、ハーレムが形成出来て、チートが使える異世界に行きたいと思っています。」
と相談員が使っているマウスを見ながら言った。
「うーん、ハーレムチートは大卒者かある程度、実務経験のある人じゃないと厳しんだよね~。」
と半笑いしながら僕を見て言った。
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