エピローグ

 青い目の老人が目を覚ましたのはホテルの自分の部屋だった。

 

 着替えを済ませた老人は立ったまま目を静かに閉じる。

 雲海のゼロは今日も1枚の写真として記憶の中で輝きを放っていた。

 老人はゆっくりと部屋を後にする。


 老人が雲海でゼロ戦を見てから長い月日が経った。


 雲海のゼロ戦について知る者は、もう誰もいない。

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雲海のゼロ戦 八雲ヨシツネ @Colindale

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