ミクとアランの奇怪目録

坂口航

序幕

いきなりですが、都市伝説や怪談は皆さん好きでしょうか。


日常ではありえないようなスリル。ドキドキワクワクさせてくれる特殊な物語。


そこにある非現実性が多くの人を惹き付けるのかもしれません。


ですが皆さん。ただこれらのものを面白い娯楽物として扱い過ぎてはいませんか?


確かに完全なる創作物であるものも多くありますが、古くから各地に残る伝承や民謡も、それらと同じように扱ってませんか?


そもそも怪談などが生まれるきっかけはなんであったのか、そこを雑に扱うのは正しいとは言えないのです。 


この怪奇に興味を持ってくれるのは、私、もとい私たちも嬉しい限りです。


なので詳しく調べ、深く知るのはご自由に。


しかしそれは全て半信半疑でかかってください。


必ず、半分は信じてください。これは絶対にお願いしますね。



――――それでも何かに巻き込まれた、何かに巻き込まれそうになった、その時はいつでも私たちを頼って下さい。


困ったことがあれば、私たちはいつでも相談にのりますよ(……まぁ相談に関しては、ほとんど私しかやっていないのですが)。


何かあれば、ここ『ハワード奇怪研究事務所』へと足を運んでみてください。


ですが、できるだけここには来ないで済むようにはしてくださいね。

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