第49話 【閲覧注意】Gウォーズ(黒い悪魔との戦い)

注意:この物語はセンシティブな内容を含みます。(汗)

この手の話が苦手な方はご遠慮ください。

以下、大きく改行します。



















私はキレイ好きです、潔癖症と言っても過言ではありません。

そんなわけで、自宅はこまめに掃除をしています。


自分で言うものなんですが、A型人間なので整理整頓とか

無駄なものは置かないことに関して完璧だと思います。


そんなある日、事件は起こりました。


夏の暑い日の夕方、仕事に疲れた体で帰宅しました。

玄関の鍵を開けて中に入ると、照明が自動で点きます。


その瞬間、黒い物体が目に入りました。


家を出るときにはなかったモノです。

そして、ソレと目が合いました。

ヤツは一目散に奥の部屋へと高速で移動しました。


そうです。私が宇宙で一番恐れる黒い生物・・・G。


名称を書くことすら、気持ちが悪くて出来ないのです。

Gは大きく分けて2種類います。黒いのと茶色いのです。


茶色が出現率が高いですが、小さめで動きが鈍く

対応が楽なので、最近は憎めないヤツかもと思ったり。


特にこちらが気が付かないと、のんびりしていて

気がついてビックリして、大きなリアクションを取ると

一目散に逃げたり、多少のドジっ子属性も持っています。


それに反して黒いのは悪魔そのもの。いや、それ以上かも。

デカイくせに動きは俊敏で、追い込まれると飛びます。


先日、出会ったのはこの最悪な黒いヤツでした。


最初に書いたように、奴らが好む環境ではないので

ほとんど出会うことはないのですが、それでも

年に数回はやってくるのです。


ここにGへの宣戦布告と共に、Gウォーズが始まりました。


戦いには武器が必要です。

某Sウォーズではライトセーバーがあるように。


対G戦用最終兵器はハンディサイクロン掃除機です。

こいつで幾度となく厳しい戦いに勝ってきました。


ホースの先に延長用のパイプを繋げて、そっと近づけ

一気にスイッチオン、ヤツは軽いのですぐに吸い込まれ

中のサイクロンフィルターでバラバラになるのです。(汗)


さて、話は戻って、私は疲れた体に鞭打って

一目散に逃げた、卑怯な敵を追いました。


そっと、逃げ込んだ部屋に入り、周りを見渡します。

まだ、遠くに行ってないはずと一番近い収納の

ドアを開けた瞬間・・・黒いものが目の前に!


ヤツは飛びかかってきたのです。


さすがに百戦錬磨の私ですが、ビックリしてしまいました。

そして、気がつくとヤツの姿はどこにも見えず。

心当たりを捜索しましたが発見できず。やはり悪魔。


しかし、ここで焦っては自滅するだけ、私には勝算がありました。

奴らはゴミを食べて数ヶ月生きることが出来ますが、水がないと

1週間ほどで死んでしまいます。数日でパワーは大きくダウンします。


そうです、水を断てばいいのです。


近くに水気のあるものを置かず、トイレの蓋は閉じておきます。

そうすれば必ず苦しくなって自ら出てくる。十分弱った状態で。


作戦は的中しました。翌日の同じ時間にまた玄関に居ました。

あまりにも早い再会に私は焦ってしまいました。

玄関には武器はありません。


しかし、前日とは動きが全く違います。鈍いのです。

すかさず目の前にあったスリッパを投げつけました。


確かな手応え。


それでもヤツはまた奥の部屋に逃げ込みました。

後を追うと、羽の一部やら、足などが散乱しています。

致命傷を与えたようですが、恐ろしくタフなヤツです。


どこかに隠れしまいました。でも、もう深追いはしません。

おまえはよくやった、敵ながらあっぱれ。そんな気持ちでした。


そして、翌日、ヤツは玄関先で動かなくなっていました。


とある夏の暑い日のことでした。

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