第四章
第四章
「しっかし、信じられないほど軽い人だなあ。日本人は菜食主義者が多いとは聞いていたが、ここまで軽いという人はいるかなあ。ちょっとびっくりしたよ。」
チボーは、抱きかかえていた水穂をベッドの上にそっと寝かしつけたが、思わず驚いてそうつぶやいてしまった。
「あれれ?変なものができてるぞ、こんなところに。」
思わず水穂の首回りを見てしまった。洋服と違ってなかなか体を見ることができないが、衣文を抜いて着ているように見えるので、首回りが見えたのである。その同時にトラーがマグカップをもって部屋に飛び込んできた。水穂を無理やり抱え起こして、持っていたマグカップを彼の口元に押し付け、
「ほら、飲んで!」
と、中身を飲ませるが、ろくすっぽ飲まず、口からだらだらと垂れてしまうのであった。
「どうしよう、、、。何か飲んでもらわなきゃ。」
「馬鹿だなあお前。何を持ってきたんだよ。」
「やくの乳。牛乳より濃いから、栄養価があるかなと思って持ってきた。」
確かにその理屈は間違ってはいない。でも、やくの乳というのは栄養価こそあるものの、味に癖があって、好き嫌いのはっきり分かれる飲物であった。
「それじゃあダメだよ。こんなものじゃなくて、もっと日本人好みのものを出さなくちゃ。日本では、やくなんていう動物はほとんど知られてないんだからねえ。そうじゃなくて、スープとか、そういうものを出すんだよ。何もないのか?」
「あ、ごめんなさい。すぐに作るから待ってて。」
「いつも食べているインスタントのスープではだめだぞ。日本人ではみそ汁が一番良いとされている。でも、ここには。」
「わかった!」
チボーの説明が終わりのも聞かずに、トラーは部屋を飛び出してしまった。まったく、頭に血がのぼると、人の話を最後まで聞かないところは、だれに似たんだろうと大きなため息をつく。しかし、すぐに気を取り直して、救助した日本人男性を観察するが、すればするほどこの人はどこかおかしいのではないかと思ってしまうのだった。
丁度その時。
「だたいまあ!」
と、いう声がして、マークが帰ってきたのがわかった。
「あれれ?お客さん?」
と、でかい声で聞いている人物は、誰なんだろうな?と思ったが、そういえば、この人と一緒にもう一人の人が付き添いで来ていると、トラーに聞かされていたことを思い出した。
「たぶん、トラーの仲良しさんが遊びに来たんじゃないかと思うよ。名前はチボー君という。」
と、説明しているのはお兄さんのマークだとわかった。
まあ、だれか介護する必要がある人がいたとしても、来客は平気でやってくるし、家の中に誰かを招き入れることは、ヨーロッパでは珍しいことではない。要は、自身さえ損をすることがなければ、他人に極端に配慮する人は少ないということである。
「おとらちゃん、何やってるの?」
不意にそんな声が聞こえてきた。
「みそ汁を作ろうと思って、調べているんだけど、材料が何もないのよ。どこで入手してくればいいのかも全くわからないわ。」
たぶん、パソコンか何かで調べているのだと思う。
「まあそうだよなあ。さっきの百貨店にみそもないし、だしを取るための煮干しも、昆布もなにもなかったし。」
また先ほどの人が、そういっているのが聞こえてきた。どうもこの人の発言は、乱暴というか、荒っぽいというか、そんな気がして好きになれない。
「スープの素と言ったら、チキンブイヨンと、フォンドボーしかないよなあ、、、。」
と、マークの声も聞こえてくる。きっと二人に振り回されて、相当困っているのが想像できた。
「じゃ、どうするのよ、お兄ちゃん。食べるものが何もないじゃないの!」
「落ち着きなさい、お前はすぐそうやって、すぐにでかい声で騒ぐ!」
「ちょっと待て待て!兄妹げんかは後にしてくれ。ここにお米があるからさ、これで雑炊なら作れると思うんだが、多少味が違うけどさ。」
と、あの乱暴な人がそういっているのが聞こえてきた。
「だ、だけど、日本のお米とはちょっと違うよ。日本のお米は粘り気があるが、こっちはぱさぱさしているから、雑炊というものは作れないのではないかな?」
マークが日本とヨーロッパの米事情を述べる。
「それしゃあ、やっぱり難しいの?じゃあ、ほかに何かできそうなものはないっていうの!」
トラーはでかい声で言った。
「だからそう、取り乱すな!ちょっと、古い料理の本でも出してみて、なんかあるか調べてみるよ。あ、まて、引っ越しの時に処分したような。もうないか、、、。」
マークは、困ってしまって、頭をかじった。
「まあまあまあまあ、やけにならずに落ち着いて考えろよ。雑炊の作り方なら教えてあげるから泣かないで!」
という声を聴くと、乱暴なおじさんであるが、言い方こそきつくとも、そんなに悪い人ではないのかなあと考え直した。
「よし、思い立ったら即実行だぜ。とりあえず、ニンジンとほうれん草はあるか?」
「はい!」
暫くして、冷蔵庫を開ける音が聞こえてきた。同時にマークが部屋から出て、客用寝室へやってくる音が聞こえてくる。
「お兄さん、ちょっとよろしいでしょうかね?」
チボーは、部屋から顔を出して、マークを呼び寄せた。
「ちょっと変だなと思うところがありまして。」
「ど、どうしたんです?」
「彼ですよ。彼の様子がおかしいんです。」
チボーに言われて、マークも部屋に入った。
一方、台所では。
「いいか、ニンジンは小さく切ってね。水穂さん、喉に詰めると大変だからね。」
「はい、わかりました!」
杉三の指示通りに、トラーが一生懸命雑炊を作っていたが、何しろ包丁を持つのは何年ぶりで、実に危なっかしい手つきであった。
「馬鹿だな。包丁はそうやって持つもんじゃないんだよ。そうじゃなくて、こうやってしっかり握りしめなくちゃ。そうじゃないと、ニンジンは固いから、指が切れちゃうぞ。」
「厳しいわねえ。」
一生懸命杉三に言われた通りにして、ニンジンを切るトラーだったが、あまりにもへたくそすぎて、切る作業は亀よりも遅かった。
「よし、それでは次はホウレンソウね。じゃあ、ホウレンソウを三センチくらいの大きさに切って。」
「は、は、は、はい。」
トラーは、その通りに包丁でホウレンソウを切ってみたが、
「馬鹿だなあ、これじゃあ大きすぎじゃないか。もっと細かく切ってよ。」
「ご、ご、ごめんなさい。それなら、レタスみたいに、手でちぎったほうがはやいわ。」
「馬鹿。やけくそになっちゃだめだい。料理で怒ってはいかん。もう一回やり直しね。」
「はい、何回あたしは馬鹿馬鹿と呼ばれたらいいのかしら。」
思わず、トラーはやけになってしまったのであるが、
「気にしないでくれよ。日本人は、親しみを込めて、馬鹿という言葉を平気で使うもんだから。そういうもんだと思ってくれや。悪口を言っているわけではないからな。そこは気にしないようにね。」
杉三はそう解説してくれるが、そういうもんだと思え、という概念が一番苦手だった。
「わかんなかったら、顔を見ればいいのさ。本気で怒って馬鹿と言っているか、それか、笑って馬鹿と言っているか。そこを見ればいい。いくら口で悪口を言っていても、顔は笑っていることは結構ある。日本人は、口と顔は一致しないことが多いのよ。」
「わかったわ。」
とりあえずそういって、何回も指を切りそうになりながらも、ホウレンソウを切ることには成功した。
「よし。次は、煮込むぞ。まずバターを鍋に入れろ。雑炊には土鍋が一番いいが、そんなものはないかあ、、、。」
杉三は、またため息をついた。
「それはごめんなさい。金属の片手の鍋しかないわ。」
トラーは鍋を出したが、確かにそれでは雑炊とするのはちょっと難しいかもしれなかった。
「そうか、それでは仕方ないな。それで代用しような。ただ金属は火が強すぎると、煮過ぎちゃうから、それは気を付けてよ。」
「わかりました!」
トラーは鍋をガスコンロに置いた。
「よし。じゃあ、鍋にバターを入れて溶かして、そこへ米を入れて炒めてみろ。暫く続けて、バチバチなってきたらそこで終了だ。」
トラーはその通りにした。あまりにも緊張して、米が鳴りだした時は、ため息が出た。
「よし。そこへ水に溶かしたチキンブイヨンを加えて、沸騰したら、ニンジンとほうれん草を加えて煮る。二十分くらいかなあ。」
とにかく、その通りにした。すべて終了した時には思わず、
「疲れたわ。」
と、口にしてしまうのであった。
また同じころ。
「ほら、お兄さん、これですよ。これ見てください。着物の襟の下です。」
チボーは、眠っている水穂の、着物の襟をそっと持ち上げた。
「これはいったい何でしょうかね。湿疹どころか、嚢胞でしょ。この黄色っぽいぶつぶつ。」
マークも確認してみるが、首周りだけではなく、腕や背中などにも同じものが見られた。
「彼ですが、いつからこっちに来ているんですかね?」
「まあ、こっちに来て、まだ数日程度ですが?」
「ああ、なるほど。じゃあ、日本にいて、相当ひどい扱いをされていたのではないでしょうかね。これ、ただの推理ですが、」
と、言いかけてチボーは少し黙ってしまった。
「チボ君。優しすぎはいけないよ。いうことはちゃんと。」
「あ、はい。僕はそのせき込み方から、単に結核の療養のために来たのかなと、単純に考えていたんですけどね。それではちょっとおかしな箇所があるなと思って。まず第一に、ここまで痩せがすすむかということですよ。第二に、このできものでしょ。これ、相当飢餓が進まないと出ないですよ。だから、日本でろくなものを食べてこなかったということになります。こうなるのは、おそらく戦時中でもない限り、あり得ない飢餓状態ですよ。しかしねえ、戦争は日本では70年以上前に終わっているはずだ。だから、おかしいなと思ったんです。これはね、もしかすると、犯罪のにおいもあるから、ちょっと、日本へ電話を掛けたほうがいいのではないでしょうか?」
「うーんそうだねえ。でも、国際電話となると、相当金がかかりますよ。」
「いや、そんなのんきなことを言っている場合ではないんじゃありませんか。このまま放置したら、確実に死亡してしまいますよ。それじゃあ、人道的にいけないでしょう。それに、日本へ戻したら、また元通りになる、つまりまた虐待が再発するかもしれないじゃないですか。」
「虐待ですって!」
「そうですよ。ほら、お兄さん知らないんですか?日本ですごい事件があったでしょう。えーと、15歳の少年でしたっけ。母親に、ご飯を食べさせてもらえなくて、餓死寸前まで追い詰められたところを危機一髪保護されたって。幸い、一命は取り留めましたが、彼は体にも心にも障害が残って、大変なことになったそうじゃないですか。日本は、のんきで自然の中で暮らしている人が多いなんて、大間違いになったって、テレビですごい報道されていたじゃないですか!」
「あ、ごめんなさい。テレビは全然見てないので。うちのトラーが、危険な映像などを怖がるので見てないんです。」
「まあ、妹さんの為に対策をしっかりしているのは良いけど、世間知らずになっちゃだめです。ちゃんとニュースだけは知っておいてください。もう一回言いますが、そういう事件があるんですから、日本は安全な国家ではないんですよ。もしかしたら、にたような虐待がしょっちゅうあるのかもしれないでしょ。だからこそ、探りを入れる必要があるんですよ。」
「うーんそうですが。」
二人の男は顔を見合わせた。
「お兄さん。のんきにしている場合じゃないんですよ。これはもしかしたら、重大なことかもしれないです。日本ではこういう事は放置しがちですが、ここでは刑事事件として十分立件できるじゃないですか。だから、何とかしなくちゃ。できる限りの証拠を集めて、日本へ電話をかけるべきです。」
「だ、だけどねえ。そうするには、電話局に何とかしてもらうとか、そういう手続が、、、。」
マークは、困った顔をして頭をかいた。
と、そのとき。
「今のは誰の声ですかね?」
「僕らよりは、キーの高かったような、、、?」
あわてて後を振り向くと、
「だ、大丈夫ですか?」
声をかけても返答はなかった。
「磯野さん、磯野さん、しっかり、、、。」
「でも、眠ったままですから、寝言ですかね。なんだろう、怖い夢でもみたのかなあ?」
また二人の男は顔を見合わせるのだった。暫く、救助した日本人男性が唸る声が聞こえたが、数分後にそれも静かになった。
「あの、一体どういういきさつでここまで?」
マークが聞くと、
「はい。トラーと一緒にシャンゼリゼ通りを歩いてましたよ。何だか楽しそうに喋っていましたが、結構辛かったというか、疲れてしまっていたんじゃないですかね。トラーは、何も気にしないで喋ってましたけどねえ。」
と、詳細を語りだした。
「全く、そういう考慮も何もしないで勝手に外に出すとは、トラーもどうしようもないなあ。全く、そういうところが足りないといわれるんだ。何とかしなければ。」
「お兄さん、そこを考えるときじゃありませんよ。磯野さんも僕も同じ音楽をやっている事もあり、ちょっとはなしをしたんですけどね。そのあとトラーがちょっと演奏聞かせてやれといったんで、僕はブルッフのバイオリン協奏曲を聞かせたんですが、その途中に急に咳き込みだして、ふらふらと。急いで抱きかかえたのが幸運でした。ほら、ご存知の通りこのあたりでは、道路が石畳ですから、頭でも打ったら大変ですからね。癲癇のある人がよくいうでしょ。道路ではなく、公園の芝生だったから助かったって。」
「あ、まあ確かにそうですね。道路と公園では倒れたときの衝撃が全然ちがうとか、、、。」
「はい。とにかくですね。立ち上がって、家に帰ってもらおうかと思ったのですが、ずっと咳き込んだままでしたから、それではいけないと考え直して、近くにあった公園に連れて行きました。とりあえずベンチに寝てもらって、トラーに自動販売機で水を買ってきてもらって、水を飲んでもらったんですが、それでも止まらないから、本人の持っていた粉薬を水で飲んでもらいました。これでやっと、止まってもらいましたけど、その後電源を切ったみたいに眠ってしまって、、、。だからおかしいなと思ったわけです。」
「おかしいって何が?」
「お兄さんも鈍いですね。確かに、咳き込んで止まらないという事はよくあることですよ。ほら、咳き込んで深く息を吸い込むと、刺激されて余計に咳き込むことはよくあるでしょう。そのまま放っておくと、苦しくなって錯乱状態になるから、睡眠薬で眠らせるってのは間違いではないですよ。でもですねえ、さっきみたいに苦しがるほどの強烈な睡眠薬って、果たしてあるでしょうか?少なくとも、パリ市内の病院では出てないでしょう?多分きっと日本から持ってきたんだと思うんですが、こんなきつい薬が平気でだされるんなら、おかしいとしかいいようがないじゃありませんか。もしかしたら、危険な薬物とか、無理矢理やらされていたとか。」
「そうですけどね、、、。日本とこっちでは、また違うのかもしれないですし。日本では、治す基準というのかな、また違うんじゃないですか?」
「違うなんて、そんなことありえるはずないでしょう?だれでも、楽になりたいから、病院へ行って、薬貰ってくるんじゃありませんか。それなのになんで態々薬飲んで苦しまなきゃならないんですか。僕たちが、病院にいった時は、これこれこういう作用があって、こういう弊害もあるからって、しっかり聞かされるでしょう。日本でも同じ事じゃないですかね。確かに距離は遠いですが、中国とか北朝鮮ほど、酷いところではないと思うので。」
チボーが一生懸命説得したが、マークはどうしても虐待を疑うことはできなかった。
「とにかくですね。ここまで飢餓の進むなんて、ありえないはずですよ。今の時代だったらね。拒食症ということはあるかもしれませんが、それだったら、体重がどうのこうのとしょっちゅう口にするとか、痩せていることに大喜びするなど、何かしら体型のことを言うはずです。ですけど、それが一度もなかったんですからね。もしかしたら、彼のご家族が、厄介者としてこっちへ追い出したという事も考えられますよ。もしかしたら、そう考えたほうが有力かもしれませんね。」
「うーん、そうだねえ。もうちょっと待ってください。電話するにはお金をためなきゃ。」
「お兄さん、こんなときにお金なんて、どうでもいいと思うんですけどねえ。」
チボーは、まだ渋っているマークに、呆れてしまって一つため息をついたが、実際問題、国際電話は大変に金がかかるものなのであった。日本では電話代のことはあまり気にはならないが、こちらでは、メールばかりが普及しているせいか、電話代というのは結構高額である。
「あーあ。もうこりゃ、煮過ぎだあ。雑炊どころか全粥じゃないか。やっぱり火が強すぎたんだよ。これじゃあ、ホウレンソウも溶けちゃってらあ。」
杉三が、鍋の中身を確認しながら、でかい声でそういった。
「これじゃだめ。もう一回やり直し。おい、米を出せ。」
「杉ちゃんごめんなさい。もうお米残ってないわ。」
トラーは、空っぽになった容器をだして、お米がないことを示した。
「ほら、あたしたち、いつもはパンを食べるから、お米はおかずくらいしかなくて。」
言い訳をしなくても、確かにそういうものだった。たぶん、お米は副菜としか思っていないのだろう。
「そうか、じゃあ、なんか代理になるものないかなあ?」
「これでいい?形が似ているから、ごまかせない?」
杉三がそう聞くと、トラーは冷蔵庫の中から容器を一つ出し、ふたを開けて中身を示した。確かに形こそ米に似ているが、色は黄色で、パスタの一つだった。
「高粱ね。日本語ではそういうのよ。そっちでなんというか知らないが、そんなことはどうでもいい。これだったら、失敗することなく作れるか?」
「え、ええ。少なくとも、熱湯で11分ゆでればできるわ。」
「よし。じゃあ、今日はしょうがない。高粱を急いでゆでて、さっきの失敗作と和えて、それを食べさせろ。」
「は、はい!」
トラーは杉三に言われた通りにした。確かに、パスタであれば、ご飯と違って、規定通りの時間ゆでれば、食べられるようになってくれた。それを急いでざるにあけ、先ほどの失敗作の中に流し込んでよく混ぜ合わせ、皿にもった。
「これでよし。とりあえず、食べさせてやってくれ。明日、」
杉三が言い終わらないうちに、トラーは皿をもって、出て行ってしまったのであった。この彼女の悪癖を、笑って見過ごせるのは、杉三だけであった。
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