第169話 作成ではなく搾精だったらしい。(21/2/21改稿)

「リーネさん、僕は科学部に呼ばれているので、理科室からでもいいですか?」

「分かったわ。――ニータン、シロタン、科学部でプラネタリウムを見ましょう」

「はーい!」

「はーい!」


 4人での昼食を終えて「生娘祭」午後の部。

 小瀬こぜさんも三輪みのわさんも、リーネさんにすっかり懐いている感じだ。


 僕はジャイアン先輩との約束で、午後は最優先で科学部に顔を出すことになっていたので、3人にも同行してもらう事にした。


 科学部の活動拠点である理科室は1階の奥。美術室の真下の部屋だ。


「甘井さん、リーネさん、お待ちしていました。どうぞ中へ」


 理科室の入口から中をのぞくと、科学部員である天ノ川さんが迎えてくれた。


「見学者2名を連れてきましたので、よろしくお願いします」


 昼食を終えてすぐに来た為か、他のお客さんは、まだ誰もいないようだ。


「お姉さん、おっぱいデカッ!」

「すごーい! ニータンよりも、ずっと大きいよ!」


 小学生の2人が天ノ川さんの胸を見て驚いている。


 初めて天ノ川さんに会った人は、誰でもそう思うだろう。

 僕自身も、天ノ川さんに初めて会った時は衝撃だった。


「すごいでしょ? ミルキー先輩は、うちの学園で一番胸が大きいのよ」

「ふふふ……入学希望の子達ですね。どうぞ、触ってみてもいいですよ」


 リーネさんに紹介された天ノ川さんが、笑顔で小学生の2人に胸を貸す。

 小学生の2人は、大喜びで手を伸ばした。


「すごーい! ホンモノだー!」

「バスケットボールみたーい!」


「あっ、服の下からはダメです! ブラの中に手を入れてはいけません!」

「だめよ。ニータン、シロタン、それはやりすぎよ!」


 リーネさんが止めようとしているが、小瀬さんと三輪さんは、天ノ川さんのおへその辺りから制服の中に手を入れて、直におっぱいをんでいるらしい。


 たいへんうらやま……微笑ましい光景だ。


 天ノ川さんが、こうして、みんなから胸を揉まれて育ったのだとすると、胸を揉まれると大きくなるという説は、間違っていないのかもしれない。


「はい、ダビデさんのお相手は、ミユキさんではなく、私達です。カモーン!」


 天ノ川さんがおっぱいを揉まれている姿に見蕩みとれていると、メガネの先輩にいきなり腕を組まれた。そして、そのまま左腕を前に引っ張られる。


升田ますだ先輩⁉ 僕はどこへ連れて行かれるんですか?」


「もちろん、サクセイ室です。――ハテナちゃん、打ち合わせ通りによろしく!」

「了解です。――お兄さん、大人しく私達と一緒に来てください」


「作成室って、いったい何を作る部屋なんですか? それにハテナさんまで!」


 ハテナさんには反対側の腕を組まれ、そのまま右腕も前に引っ張られる。 


 両腕に、それぞれおっぱいを押し付けられて、両手に花の状態ではあるが、両手に花というよりは、拉致らちされそうになっているような感じだ。


 廊下まで連れ出され、そのまま廊下を歩く。


 うちの学園の廊下の幅は結構広いので、3人が横に並んでいても通行の妨げにはならない――というか、そもそも、この廊下には他の生徒が誰も歩いていない。




 僕が連れ込まれた場所は1階のトイレだった。

 午前中に入った2階のトイレの真下だ。


 2人に腕を組まれたまま、一番奥の個室まで連行される。

 そのドアの上には「搾精室」と書かれた紙が貼られていた。






  ここからは「エロ注意」の話です。


 下ネタが苦手な方と15歳未満の方は、第170話にお進み下さい。

 スマホでご覧の方は、念のため壁を背にしてからご覧ください。


 運営様からの指導で表現を改めましたが、不十分な場合は再修正致します。

 まだ問題があるようでしたら「169話に問題あり」と速やかにご連絡下さい。



 ――では、準備が出来た方はどうぞ。






 なるほど。作成ではなく搾精さくせいでしたか――なんて感心している場合ではない。


 もともと科学部に「試料を提供」する約束はしていたが、搾り取られるとまでは聞いていないのだ。


「ちょっと、何をするんですか? 自分で出せますから、放して下さい!」


「しーっ! ダビデさん、静かにしないと人が集まってしまいますよ」

「さあ、お兄さん、覚悟を決めて下さい」


 ハテナさんが搾精室のドアを開け、升田先輩が先に中に入って便座に座る。

 僕は先輩のひざの上に座らされ、最後にハテナさんが中に入ってドアを閉めた。


「あの……3人で入ると、狭くないですか?」


 僕は升田先輩に後ろから抱えられている状態だ。

 ハテナさんは僕の両足の間に立っていて、胸が僕の顔に当たりそうだ。


「男女2人だけの方が、いかがわしいだろう?」

「そうですよ。3人ならネネコちゃんに見つかっても、ごまかせますから」


「たしかに、誰かと2人でトイレに入っているところを見つかったら、言い逃れ出来なそうではありますけど……升田先輩は、この体勢で重くないですか?」


「こんな状況でも私を心配してくれるのかい。それは、ありがたいねえ。それなら手短に済ませようじゃないか。ハテナちゃんも、心の準備は出来ているかい?」


「はい。問題ありません」


「『手短に』って……この体勢で、どうする気ですか?」


「まずは、スイッチをオンにしましょう。ダビデさんは大人しくしていて下さい」

「お兄さんは、リラックスですよ」


「いや、ちょっと、それはマズイですって!」


 升田先輩は僕の体に後ろから抱き付き、僕の背中にしっかりと胸を押し当てる。

 制服越しではあるが、5年生の標準サイズのおっぱいは、なかなかの大きさだ。


 ハテナさんは僕の後頭部に腕を回し、僕の顔面に胸を押し当てる。

 こちらも制服越しではあるが、おっぱいの感触に加えて、いい匂いがする。


 ジャイアン先輩から「前の晩は出さずにめておくよーに」と言われていた僕の頭の中は、既にとろけそうな状態だ。


「ダビデさん、体は正直ですのう」


 升田先輩は、僕の股間こかんに手を伸ばし、服の上から中身の状態を確認している。


「こんな事をされたら、オトコなら誰だってこうなりますって」


「ハテナちゃん、頼んだよ」

「はい。――お兄さんは、リラックスですよ」


 ハテナさんは僕の制服のズボンのファスナーを下ろそうとしているが、僕の種付け装置が引っかかって、なかなか下ろせないようだ。


 升田先輩は、ずっと僕の背中におっぱいを押し付けたままである。

 僕は先ほどから頭がぼーっとしており、抵抗する気力も無くなっていた。


「あの……ハテナさんは、カレシにもこんな事をするんですか?」


「しないですよ。こんな事をしたら、私のほうが襲われちゃいますから」

「そうですよね。僕も、そのほうがいいと思います」 


 ペロン!


「――あっ、上手くいきました」

「ハテナちゃん、グッジョブ! 後はお姉さんに任せてくれたまえ」


 オトナの事情で、升田先輩に何をされているのかは、詳しくお伝えする事が出来ないが、僕は完全に「まな板の上のこい」だ。


「お兄さん、出そうになったら教えてください。私が、これで受け止めますから」


 ハテナさんはスカートのポケットから試験官を取り出し、僕に見せてくれた。

 細い試験管ではなく、結構太いやつで、直径は僕の欲棒と同じくらいだ。


「はい。多分すぐに出ちゃうと思いますので、もう構えていたほうがいいですよ」


 科学部への協力という大義名分のお陰か、罪悪感はあまりなかったが、それはおそらく、あまりの気持ち良さに理性が吹っ飛んでいたからなのだろう。


 全ての悩みが無くなるような、強烈な快感とともに至福の時間は終わり、ハテナさんの持つ試験管の中には、僕の遺伝子データが保存された。


 ジャイアン先輩との約束は、無事に果たせたようだ。


「お兄さんすごいですね。こんなに勢いよく出て来るなんて、知りませんでした」

「ハテナちゃん、これがニュースでよく聞く『現場に残された体液』の正体だ」


「そうだったんですね。なぜ、犯人の体液が被害者の服に付着するのか、ずっと謎でしたけど、これでやっと分かりました」


「あの……2人とも僕を性犯罪者扱いしないで下さい」

「おっと、これは失礼。お陰様でミッションコンプリートだ。ご協力ありがとう」


 これは先輩からのセクハラだったのか、それともご褒美だったのか――


「いえ、僕の方こそ貴重な体験でした。また必要でしたら呼んで下さい」


 僕にとっては、もちろん後者である。

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