陽はまた昇る...

夜霧 紫苑

第1話 陽はまた昇る...

霜月、大分気温が低くなってきたとある朝、響き渡る目覚まし時計の音の中、今日も私は目を覚ますなり『呼んでないぞ...太陽』と窓から差し込む朝日に対して嫌悪感を剥き出しにしていた。


誰だ、朝は清々しくて気持ちが良いとか言った奴は、私はまだ夢の世界に居たいのだ...


だがしかし、残酷にも授業にギリギリ間に合う出発の時間は近づいていた。この段階で電車が不測の事態で止まったり、休講になったりして欲しいところだが最近買い換えたばかりのスマートフォンには運休情報も休講連絡も通知されていなかった。私は諦めて布団から出ることにした...

そして鳴り響く目覚まし時計を叩きつけるかの如く止め、眠い目を擦りつつ家を出る支度を始めた。

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