第5話 生徒会活動
「2学期の各部予算の補正案は、これでいきたいと思います。長くなってしまいましたが、異論はありますか?」
各部一歩も引かなかったので、かなり長くなった。
生徒会長が各部を説得しながら、納得のいく妥協点を見つけ出す……という繰り返しで、なんとか終結した。
「もう一度聞きます。異論はありますか?」
全員が頷く。無言で同意の拍手をする。
「それでは、これで補正予算会議を終了します。各部の皆様お疲れ様でした」
全員が起立して、会議室を出ていく。
「佐々木さん、申し訳ないけど、後片付け手伝ってくれる?」
「わかりました。会長」
「いつもごめんなさい佐々木さん、助かるわ」
放課後、佐々木家の私の部屋
「ねぇ~香奈ちゃん。かまってよぉ~」
私の太ももの上で、可愛い動物に退化した会長がいる。
「もうかまってます、会長」
会長の頭をナデナデ……
「補正予算会議疲れたぁ……疲れたよぉ~」
「はいはい、お疲れ様です」
会長の頭をナデナデ……
「私悪くないもんっ!みんなワガママだよっ!香奈ちゃんもそう思うよねぇ~?」
「はいはい、そうですね」
会長の頭をナデナデ……
「えへぇ~、もっとナデナデしてぇ~」
「はいはい、もっとですか?」
会長の頭をナデナデ……
「香奈ちゃん、ジュース取ってぇ~」
「はいはい」
机の上から、ペットボトルを取ってあげる。
「香奈ちゃんは優しいなぁ~、ありがとー、大好き♡」
「はいはい」
「香奈ちゃん大好き♡大好き~
「はいはい。知ってますよ」
「あー、香奈ちゃん冷たい!ねえ、補正予算会議頑張ったから、ご褒美ご褒美~」
「えっちな事でもしてほしいんですか?会長」
会長は真っ赤になって黙り込んで……
「………………してくれる?」
本当に困った生徒会長です。
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