メリークリスマス

けろよん

第1話


 今年もこの日がやってきた。クリスマスだ。

 寒い布団から頑張って抜け出して俺は起床する。子供達は冬休みだが、俺は今日も会社である。

 リビングに行くと妻と子供達はもう起きていた。みんな笑顔で俺に挨拶してくれる。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 休日の朝、子供達は元気だ。妻もニコニコしている。

 俺も笑顔で挨拶を返す。出社前の僅かな時間、俺は子供達とテレビを見る。

『メリークリスマス』

『メリークリスマス』

 テレビの中の人達もクリスマスを祝っている。

「メリークリスマス?」

「メリークリスマス」

 子供の疑問に俺は答える。朝食を食べて新聞を読んでいろいろ準備してもう出社する時間だ。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 妻に見送られて俺は玄関を出た。外は寒い。吐く息が白く昇っていく。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 外を行きかう人達と挨拶を交わしながら、駅まで歩いていく。今日は駅もクリスマスモードだ。

『メリークリスマス~、メリークリスマス~』

 放送がクリスマスを告げて電車が入ってくる。乗って会社の最寄り駅まで向かう。車内もクリスマスの話題で持ちきりだ。

「メリークリスマス、メリークリスマス」

「メリークリスマス、メリークリスマス」

 みんなクリスマスの話をしていた。

『メリークリスマス~、メリークリスマス~』

 四回目の車内放送が告げる。降りる駅だ。俺は大勢の乗客と一緒に下車する。

 いつもと同じ時間に会社に着く。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 クリスマスの今日は会社での挨拶もクリスマスだ。

 今日はクリスマスだ。早く仕事を片付けよう。

 せっせと仕事しているとすぐに夜になった。帰ろう。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 若い者はパーティーに行く者もあるようだが、俺は誘いを断って家族のもとに直帰することにする。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 家族はみんな待っていて、妻がクリスマスのディナーを用意していた。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 みんなで食卓を囲んで一緒に食事した。

「メリークリスマス」

「メリークリスマス」

 そして、寝る時間まで一緒に過ごした。そんなクリスマスだった。

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メリークリスマス けろよん @keroyon

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