第8話
事区域を抜け、人気の無い路地裏を行く。
あらかじめ調べておいたタウンへの近道である薄汚れた街道を進む。
このあたりは、ひょっとするとオクタゴンのテリトリーかもな。。。。。
怪しいジャンクショップや産業廃棄物のニオイのするダストボックスの脇を通り抜ける。†
、、、都市の裏の顔を見るようだ。
どんなに外見がきらびやかであれ、どこかしらにどろどろとしたものを秘めている。
どうにも馴染めない裏道の雰囲気に顔をしかめながらPDAの指示するカドを曲がる。
、、こんなところで、、、。
一番会いたくない奴等がそこに待ち受けていた。
武装したチンピラがそこには待ち構えていた。
この辺りには路地に迷い込んだ来訪者をえじきにする、ストリートギャングまがいの奴が出没する。
注意をはらっていたのだが、、、、、、、。
しかし、火炎放射器、ガン・ハンマーを装備しP.S.W.まで持っているとは。
物騒な時代になったものだ。
ゼプスを連れてきて正解だった。
クスリをやっているのかヨタヨタとした足どりで凶器を自慢げに振りながらガリガリの男が威嚇してくる。「いい服着てるねー痛い目にあいたかねぇだろ。大人しくよこしなよ、その銀のケース。」
「つーかどっちにしろやっちまうけどよォ。ヒャハハハ。」
、、、丸腰ならみぞおちに1発で沈めてやるのに。†少し歯がゆい気分になりながらこの場をどう切り抜けるか考える。
ゼプスが横で低い唸りを発する。
警戒体勢にシフト。
マフラーの奥で赤いデュアルアイが鈍く光る。
カチリと銃の安全装置をはずす音が聞こえる。
最新型ガーディアンの性能はいかなるものか。
「オイオイ。俺らとやろうっての?容赦しないよ。」
爆風ヘアーのチンピラが手にしていた火炎放射器を威嚇するようにかざす。
「大事ナモノダロ。」
巻いていたアキのつくってくれたマフラーをシンに放って寄越すと気にも留めず近づくゼプス。
「コンガリといくかーい。」
放射器から紅蓮の炎が放たれゼプスをあっという間に包む。
「ヒャッハー呆気ないねえ。」
舞い上がる炎に盛り上がるチンピラ達。
パチパチと火の粉が落ちるのを避けながら身を引き凝視するシン。
炎の中から黒光りするアンドロイドが姿を現す。
「あん?」
呆気にとられる爆風ヘアー。
勝負は一瞬でついた。
瞬時に相手の武装チェック、ターゲット、ブロークン。
ゼプスの腕に仕込まれたレーザーが手持ちの武器を瞬く間に破壊されたチンピラは絶句の表情でその場に座り込んだ。
「オマエら、なんだそのザマはッ。」
チンピラ二人の背後で大型のP.S.W.に乗ったボスらしき巨漢が怒鳴る。
鈍いシリンダー音と共にマシーンの巨体をジリジリと動かす。
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