1章 第2話~魔法少女になる

こいつはさっき、魔法少女にならないかと聞かれた。いやいやいや、おかしいだろう、何で男である僕が魔法少女にならなきゃいけないんだ。そもそもそんなのが可能なのか。


「本来なら男である人が魔法少女になるのは無理だよ」

「なら、何で」

「でも、君ならなれる。時間がない。このままだと君は焼かれて死んでしまう。早く決めてくれ」

「ああー、くそ、分かったよ、なってやるよ、その魔法少女に」


すると、ミチベエが突然光だしてスマホが現れた、何だこれは宙に浮いているぞ。それを手に持ってみる。画面には魔法少女変身と乗っていた。下の辺りにイエスかノーとのっていた。


「取り敢えずイエスのボタンを押してみて」

「ああ、分かった」


言われた通りにイエスのボタンを押す。するとなんという事でしょう、少年だった筈が美少女に変わり服装も普段来ていた物と変わってしまいました。


「何なのー、これはー、ええ、私、女になっている」


いつの間にか僕から私に変わってしまっている。まさか本当に魔法少女になってしまうなんて。しかも、しゃべり方も女に。どうしてこうなったの。


「うん、なかなか似合っているよ」

「どこがよ!って、うわ!」


火が格段とあがっている。そろそろヤバくなってきた。


「どうすれば」

「スマホの操作の仕方はある程度頭に情報が入っているよ。まずは武器を選択するんだ」


武器を選択か、よし、やってみるとしよう。スマホを操作して武器の選択を行う。今、あるのは、銃と刀か。自分はひとまず刀を選ぶ。すると、手から刀が現れる。


「よし、これで、······せや!」


スパン!と塞がれた入口が開いた。


「やった!」

「うん、初めてにしては上出来だね。さっさとここから出るよ」

「言われなくとも分かっているわ」


私は調理室から出ると廊下に出るが辺りは全体に燃えあがっていた。


「これは不味いねどうする」

「どうするも何もここから脱出するしかないわよ」

「そうだね、でも、どうやらそう簡単に行きそうもないよ」


私はミチベエが振り向いた所にゾンビが近づいてくる。左は完全に塞がれている。なら右に行くしかない。だが、ゾンビがいる中でどうやって。


「戦うんだよ」

「え、戦うって私が?」

「それ以外誰がいるんだい」

「でも、私に出来るの」

「全く、何のために君を魔法少女にしたと思っているんだい」


まさか、これはゾンビと戦うための物なのか。······この私が戦う。本当に?私は本当に出来るのか。この貧弱な私が。でも、やるしかない!


私は近づいてくるゾンビに睨み付け刀で切り裂く。

初めての戦いが今、始まる。

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