松田 将樹(7)
來夢は手袋をマネキンの手にはめさせると柔らかい塊をつまんで口に放り込む。
求肥と小豆あんの甘さが口の中で広がる。
箱に書かれた文字を声に出して読んでみる。
「博多ぶらぶら」
クローゼットを開けると吊るした服をかき分け蓋つきの壺を引っぱり出した。
異国情緒溢れる形と幾何学模様が施されている。
蓋を開けると中は空で來夢は頭を突っ込む。
「博多ぶらぶらだなんてへーんな名前。これって赤福のパクリじゃん?」
壺の蓋を閉めるとまたクローゼットの奥に戻す。
博多ぶらぶらをもう1つ口に放り込む。
「でもけっこう美味しいかも」
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