松田 将樹(1)

 ベッドの上に投げ出したスマホが鳴った。


 液晶画面にスマホを鳴らせた相手の名前が表示される。


 松田 将樹


 來夢はその文字を一瞥すると視線をまた手の平のパンダに戻す。


「ランラン、なんで雪也は連絡くれないんだろうねぇ、忙しいのかなぁ」 


 手の平の上のランランはつぶらな瞳で來夢を見上げた。


 その片目が少し潰れていた。


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