乃木坂春香の秘密
五十嵐雄策/電撃文庫・電撃の新文芸
乃木坂春香の秘密
プロローグ
クラスメイトの
いやいきなりこんな頭の悪そうな表現で始めるのもアレなのだが、それは事実なのである。もう
とはいえ、これだけならそう
だが乃木坂春香のすごいところは、その
まず
しっかりとした大人びた性格で、だれに対しても
続いて頭がいい。
一年前、入学してすぐに行われた実力テストでは全教科九割以上という
加えて
さらに彼女は手先も
しかし。
そんなほとんど
ただし今のところその秘密を知っているのは俺しかおらず、それゆえに俺は彼女と個人的に
などと考えていると、そこで彼女の演奏が終わった。
「はい。今のがベートーヴェンのピアノソナタ第二十三番『熱情』の第三楽章です。
音楽担当の
そこで、ふと彼女と目が合った。南アルプスを流れる
うーん、やっぱりかわいい。
思わず
こんなことは、少し前までの俺たちにはあり
だって彼女の秘密を知るまでは、俺と乃木坂春香はただのクラスメイト──それも向こうは学園のアイドル、かたや何の
始まりを思い出す。
そう。
始まりは放課後の図書室での
俺が、乃木坂春香の秘密を知ってしまったあの日のちょっとした事件。
あの日以来、
そして。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます