愚痴!

愚痴を言うは悪い事じゃ無いと思う。腹の中に溜まったストレスを吐き出して次への活力に切り替える、大事な事だと思うだ。


「先輩、○○課長の奴許せんと思いません!?」

「ああ、そうだな、許せねえな」

「でしょ!次あんな事あったら、オレ、ぶん殴っちゃうかも知んないっす」

「ぶん殴るのはやめとけ、そんときゃまた、オレが愚痴聞いてやる」

「でも先輩!」

「いいからまぁ飲め」

こんなコミュニケーション、昭和の時代にはたくさんあったらしい。ちょっと羨ましいような。


愚痴にはいくつかルールがある。法則というべきか。

上の例で言うとまず『先輩』は『○○課長』の事をある程度知っていなければならない。

つまりある程度愚痴ってる内容を『先輩』が理解出来てるいなければ愚痴として成立しないのだ。

スーパー店員やってる者に

「Aシステムってのがクソでさ、オレ絶対Bシステムがいいって言ってんのに会社が認めねえんだよ!

Aシステムはコスト率がウンタラクンタラ、Bシステムはデザインがドータラコータラ・・・」

なんて愚痴ってもちんぷんかんぷんで伝わらない。愚痴ってる方もあんまりストレス解消にならないと思う。

しかし同じスーパーの店員にでも先生をやってる者が

「モンスターペアレンツが来てさ、その処理に10時間もかかっちゃってさ」

と愚痴ったら、まあ何とかイメージ出来、相槌くらい打てる。

少しはストレス解消の役には立てると思う。アドバイスとかは出来んだろけど。


愚痴と相談って似てるようで違う。

違うようで似てる。違いは目的である。

愚痴の目的はストレス発散である。

基本、話を聞いて欲しいのである。

同調して欲しいのである。

この想いを分かって欲しいのである。

そうすれば目的は達成されるのである。

対して相談は力を貸して欲しい、アイデアを出して欲しいという問題解決の手段を手にする為に行う物なのである。


愚痴りに言ってるのに「いやそりゃお前が悪いよ。ここはこうすべきだったし、あそこはこうするべきだっただろ!」とか言われると

『大人はなんにも分かってくれない!!』

などと言いながら夜の校舎窓ガラス磨いて回ったり、盗んだチャリンコで走りだし行き先も分からぬまま暗いとばりの中、迷子になったりするのである。


愚痴で一番難しいのは『誰に愚痴るか』なのである。

愚痴で一番避けなければいけないのが対象者に愚痴った事がバレる事。

上の例で言うと『私が文句を言ってた事が課長に伝わる事』

愚痴は相手に伝わった途端悪口に変わるのある。

先輩さんいい人で自分の胸の中だけで留めてくれる人、もしくはすっげーバカで愚痴った事を一瞬で忘れてくれる人なら問題ない。

一番たちが悪いのは先輩が「ここだけの話だけどな、奴が課長の悪口を言ってたぞ。他の人には言うなよ、お前にだから言ったんだからな!」とか言って回る奴だった場合。

悪口に尾ひれがついて広まるのである。 

もうそうなるとあなたの居場所はどこにも無くなるのである。


誰かの相談にのるときはそれがホントに相談なのか、それともただの愚痴なのかを見極め無ければならない。

ちゃんと見極められればあなたの信頼度はぐっとアガるだろう。


そして自分が愚痴る時には、くれぐれも相手を見極め無ければならない。

そこを見誤れば、あなたの将来すら文浮くなる事を知っておかなければならないのだ。

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