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ダークフォース壊滅後、復活させようという動きは存在し、その一部メンバーからは妨害をする勢力を物理的に消そうという話も上がったらしい。しかし、そのような事をすれば明らかに炎上どころではすまないのは分かっており、今は耐えるしかないのである。その中で動こうとした人物もいたようだが、既にガーディアンが逮捕していたので最悪の事態は回避できたようでもあった。
【ダークフォースが壊滅しても、第二、第三のと言うノリか】
【結局、事件は繰り返される。そう言う物だ】
【次の敵もダークフォースではないにしても、同じような勢力なのか?】
事件は繰り返されるのか、その真相は分からない。一つだけ分かるとすれば、ダークフォースを初めとした炎上勢力は下火になりつつある事だろう。ブームが去ったのではなく、SNS炎上に対してネット住民が疲れてきている証拠だろうか?
四月十四日、晴天と言う事で屋外系ARゲームも今回は稼働をしている。屋外系は雨天では中止になるケースもあり、そう言った意味では天気に泣かされるだろうか。
「屋外系は天気に弱いと言ってもいい。これではユーザーが集まりにくいのも納得か」
「しかし、屋内系でも雨天ではユーザーの集まりにくい」
「天気に左右されるのは、太陽光発電的な事情もあるだろうな」
「太陽光発電出来なければゲーセンの営業が出来ないのか?」
「そうではない。太陽光以外の自然発電も存在はするが、数が少ない」
「そう言う物か」
ゲーセンを見て回っているギャラリーの男性が、太陽光発電に関して尋ねているようでもあった。彼が記者なのかは不明だが、何を聞きまわっているというのだろうか?
同日午後一時、ある動画をセンターモニターで見ていたビスマルクはふと思う。
「このゲームは何かを再現しようとしていたのか――」
ストーリーモードがあるのは確認しているが、その内容は様々な部分で難しいと言われている。ネット上では解読をしようとしている人物が存在し、そうした人物によるストーリーまとめもアップされつつあった。公式ホームページでも公開されているのだが、その内容はプレイヤーの目を疑う物だったという。
(しかし、あの時のアレがストーリー再現ではないとしても、意図的に何かを示そうという気配はあった)
ホワイトスナイパーの一件、それはビスマルクにとって何かを気付かせる転換点となった。実際、悪質ユーザーによる炎上行為やまとめサイト問題、それ以外にもインターネットが抱える闇を一気に表へ晒したと言える。
一部の事例は数年以上前から問題視されていたのかもしれないが、放置されていたのは間違いない。解決不可能と判断した事によるものだろうか? 全ての問題は解決できなくても、ネットで恐怖を拡散してリアル之支配をするなんて常識を疑うレベルだ。そうした勢力も、ゲーム中に登場している。今回の件以前にも何かをメッセージとして伝える為に、シナリオへ組み込んだ可能性も高い。
「真実は、何処で語るつもりなのか? ヒュベリオンは」
ビスマルクの見ていた動画、それは公式のストーリーモード解説動画だった。このタイミングで公開された理由は不明だが、ストーリーモードもプレイして欲しいというメッセージかもしれない。
しかし、その解説には意図的に隠されているワードもある。ダークフォースもそうだが、芸能事務所等の単語も出てこない部分が気になっていた。諸般事情でカットしたのであれば、以前のストーリーモードから差し替えられているはず。差し替えがされていないという事が意味する事、それはこのシナリオは新たな始まりを意味している物だった。
(このシナリオの始まりと共に、新たなコンテンツ流通の可能性を示唆しようというのか?)
ビスマルクはヒュベリオンの狙いこそは不明だが、何となく察する事が出来た。ダークフォースを利用したのも、それが理由だったのかもしれない。
(まるで、WEB小説の題材にしてほしいと言わんばかりの)
ヒュベリオンの真意こそあからさまに出ていないが、あの動画には何かヒントになりそうなメッセージが込められているのは事実だろう。全てはここから始まる、と言わんばかりの新たなストーリーを公開したと言ってもいい。
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