漣
蜜柑桜
Introduction
海が見たい。
揺れる波、流れる雲、青い空。
海が見たい。
何かに急かされているような、そんな心にかかっているざわめいたものを捨てたい。全てを受けとめてもらえるような場所へ行きたい。足の下に寄せる波を感じて。寄せてくる潮の音をこの耳で聞いて。自分の中の複雑に絡まったものを洗い流して、まっさらな自分を見てみたい。
海を見たい。そこに広がる世界を見たい。
トティーナの町には天使がいるという。天使は年に一度だけ、森の精霊に会いに行くという。
もしその伝説が本当だというのなら、私も海へ飛んでいきたい。天使の翼を広げて空を駆けていきたい。広がる世界を見てみたい。
それが、己の小ささを知ることになるとしても。
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