第384話

 義姉のミラはスマホを片手に気のない返事だ。


「あなたねぇ……。今、大事な話しをしてンだからスマホをイジるのは止めなさい……」

 舞香はイラついて当たり散らした。


「そんなの知らないわ。もちろんエチュードだから…… 演奏できても当然でしょ……」


「ン…、でも…… あの場で弾く曲……」

「さァ~、サプライズには持ってこいだったんじゃないの……」

「フン、どう思う…… 黒木は❓」

 舞香は背後の運転手、黒木を振り返った。


「え、レイラお嬢様の事ですか……」

 少し考え事をしていたようだ。

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