第320話 絶対に許さない……

 すぐさま隣りに座る桐山アキラが鼻で笑った。

「フフン…、酔っ払いの戯言たわごとですよ」

 気のない科白セリフだ。


「そうですか……」まだ黒木は何か、訊きたいようだがぶんわきまえ、それ以上の追求はしない。


 ただミラーに映る私の様子を伺っているみたいだ。


「……」

 私はうつ向いたままギュッと拳を握りしめた。


 今度、会ったら許さない。あの男……

 榊 純一だけは……


 絶対に……





∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆

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