国会へ

陳腐な言葉の配列を詩と呼んではいけない。

詩は国会議事堂の中での叫びになるはずだ。

詩は音に声に風に鉛に超台風と流砂になる。

アルコールの種類などどうでも良いことだ。


泥酔し糞尿を垂れ流し嗚咽し転倒するのだ。

意識という呪いから解き放たれた魂の真実。

真実は存在しないという言説の崇高な虚偽。

署名捺印された公文書を間違って焼却した。


ストーブが爆発したというのは有名な話だ。 *31

政府が軽々しく歴史に言及するという嘔吐。

メディアは鸚鵡のようにリピートするのみ。

運が良くても貴方はいずれくたばるのだよ。


人生という軽い言葉を詩に用いないように。

同様に生活だとか日常だとかも禁句なのだ。

そんな常識も知らずに詩を書く笑いもの達。

あああああああああああの方がましなのさ。


貴方の発散に共感する深い魂がいくつある。

最後に地球に残るのは火山からの煙と灰だ。

水という水は凍り彗星が衝突し軌道が変る。

わたしたちの魂は宇宙の外から地球を愛す。


殺戮と拷問の歴史を振り返り嗚咽し投げる。

投げられた缶コーヒーが老人の頭にあたる。

老人の頭に瘤ができ赤く腫れあがりそして。

そしての後を書くのは詩におけるタブーだ。


タブーを知らない家畜人ヤプーの詩は無用。 *32

詩学を学ばずに詩を書くことの滑稽も結構。

詩学より歯学の方が歯医者には必要なのだ。

場末泡沫の陳腐な日常は何も生まないのだ。 *33


野田と言えば醤油だが刺身と言えば銚子だ。

詩の役割は時代を引き裂くことだと知ろう。

その言葉は計算し尽くされたものでないと。

言葉の計算こそ詩学のイロハニホヘなのだ。


無知は笑われることもなく無視されて終る。

さあ歯学でも私学でも史学でも詩学でもう。

なぜ時代を引き裂きたいのかを問い直そう。

分子構造を緻密に描き解体の方程式を解け。


抵抗と対立あるいは欺きと偽りの鬼ごっこ。

すべてを遊びだと悟り熱い闘魂を撃つのだ。

すべてを遊びだと悟り熱い闘魂を撃つのだ。

大人しい顔をして騙し一撃で仕留めるのだ。


沈潜し沈潜し沈潜し沈潜し沈潜し沈潜する。

ある時は精神病院である時は牢獄の中にも。

前時代の気分を引き摺ることは許されない。

詩学は数学にして反哲学でもあり物理学だ。


さあ始めよう緻密な分析と計算と諸作業を。

すべてを遊びだと悟り熱い闘魂を撃つのだ。


*31 某氏が機密文書を自宅のストーブで慌てて焼却中にストーブが爆発したという話に基づく。

*32 家畜人ヤプー:沼正三の長編小説のタイトル

*33 場末泡沫:ロバートが一時期使用していたニックネーム

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