第22話 新しい力
週も明け、ボクたちは先生と一緒に新型装置の実戦練習のため、河原に来ていた。
「じゃあ説明するわよー。ここの所にカードを差し込むスロットが増えたでしょ? そこにカードを入れるだけ。説明終わり!」
手渡された装置には、確かにカードを差し込む小さなスロットが5つ追加されていた。
出力を上げると聞いていたので、てっきりバッテリーかなにかが付くのかと思っていた。
「先生、出力はあがったんですか?」
ボクが質問すると、先生は装置の裏側を指さして答えた。
「増えたぞー。ここに超高速円形光子衝突を利用したエネルギーチャージャーを取り付けたぞー。
光子を螺旋状に光子単位で複数同時移動させることで、某原子核研究機構みたいに広大な敷地を必要としない衝突エネルギーの抽出が可能なんだ。
これもわたしの発明だぞー。すごいだろー? んー?」
ふふーんと鼻を鳴らし、とっても機嫌がよさそうだ。
正直言ってることはさっぱりわからない。
「外界から光子を取り込み、そのまま装置内でエネルギーを生産し貯蔵させる。一定時間で充填可能な所も新要素だ。
もうすっぱだかで帰る心配もなくなったってわけ。着替えをわざわざ持ってこなくてもいいって言ったのはこのためなの。
しばらくたてば衣装分のエネルギーが貯まるからね」
ほほう。これでボクも裸をじろじろ見られる心配がなくなったというわけか。
「あとは、このカードの説明だけど……」
先生は5枚の小さなカードを手で持ち、指で広げる。
「このカードには、それぞれ異なった光子演算プログラムが入ってるの。例えば盾のアイコンのカード」
ゆたか先生がカードを自分のスロットに差し込むと、透明の盾が現れた。
光の屈折により、その盾の部分に透ける背景が歪んでいる。
そのため、透明ではあるけどそこに何かがあることが確認できる。
「これを入れると、光子配列と密度が変わり、そのエリアに入り込もうとする分子を跳ね除ける効果が生まれるの。
つまり、シールドの効果が生まれるのよ。物理的な防御力は薄いけど、光線系ならある程度は防げるわ」
ゆたか先生はカードを取り出し、剣のマークが描かれたカードを見せる。
「剣のマークのアイコンは、レーザー放射密度を密集させ、反射鏡を使って複数に反射複製させたレーザー帯を出現させることができるの。
従来より無駄なエネルギー拡散を減らして、より高性能の斬撃が可能になるわ」
そういうと、カードを差し込み先生の武器であるデスサイスを具現化させた。
「見ててね」
先生はデスサイスを構えると、何もない空中を横に一閃させる。
ブゥゥンという空気の振動とともに、空間の一部を切り裂いた。
切り裂かれた空間は、切り跡にそって割かれ、その周囲の背景が歪み揺れていた。
ボクは驚きの声を上げる。
「すごい……」
明らかに普通の斬撃とは違う。
原子組成レベルで原子を分裂させた結果であった。
「ほい。次はこの星のマーク。
これは単純に砲撃強化ね」
星のマークのカードをセットし、空に向かって構える。
「ヘルフレイム・サイクロン!」
ゴオーという轟音を放ち、5メートル四方の巨大な炎の球体が螺旋状に回転し、空中へと放たれた。
「熱っ!!」
近くで見ていたボクとゆきちゃんは、すごい発熱を帯びた先生の周辺から離れる。
以前見た先生のヘルフレイム・サイクロンよりとんでもなく大きく、威力も桁違いだった。
先生も「あちちっ!」と叫びながら飛び跳ねている。
50メートルほど走ってから、戻ってきた先生。
「はぁはぁ……次はこれ」
と取り出したのは人が走っているようなアイコンのカードだ。
「これは速度強化のカード」
先生はカードを装置にセットし、走る構えをとりチラリとこちらを向く。
「見ててね」
そういうと、先生は猛スピードで走っていった。
通常の人間の走る速度を大幅に超えている。
しかし、以前先生はこれ以上の速度で移動しているのを見たことがあった。
そのため、それほど早くは感じなかった。
戻ってきた先生にボクは聞いてみた。
「以前は先生、もっとはやくなかったですか?」
うぐっっと声を詰まらす先生。
「あ……あれはだな……あれはちょっと特別。それよりあゆみ、驚け! これはお前でも今の速度で走ることができるんだぞ!?」
なんと! ボクでもあんな速く走れると!?
「人間の行動命令は全て光信号なのね。それを強制的に行わせるのがこのカードの特徴なのよ」
先生は人差し指をくるくる回しながら解説してくれた。
「でも、走った後は極端に疲れるから注意ね。あゆみだと100メートルも走ったら動けなくなるかな」
それは怖い……本当にいざというとき用にしておかないと。
「最後のはこれ! じゃじゃーん!」
自分でじゃじゃーんとか言っちゃったよこのロリっ子先生。
先生が取り出したのは人間の頭のアイコン。
「これは、AI機能搭載の自動操縦プログラムなのだ!」
腰に手を当て、AIカードを天に掲げる。
「これをセットすると、勝手に自分の体を操って敵と戦闘を行うようになるといった大発明なのだ!」
勝手に……体を操る……?
「それって怖くないですか?」
ボクは先生に質問すると、ちっちっちと指を左右に揺らしながら、ボクのそばに近寄ってきた。
「例えば、あゆみが魔物に怯えて動けなかったとしよう。そういうときにこのカードがあれば、勝手に敵を倒してくれるのだ!」
そういうと、先生はボクの腰をぽんぽんと叩いた。
「これはね、どちらかというとあゆみ専用みたいなものだね。キミみたいなよわよわな子でも、即戦力級になれるカードなのさ」
よわよわ……まあ仕方ないよね。
ボクってば、まるっきり活躍してないんだもの。
主人公無双とは正反対。むしろ主人公無能ですらあるんだもの。
自動戦闘AIに操られて魔物を倒すボクを想像する。
敵をばしばしなぎ倒し、カッコよく敵を殲滅させている。
でもこれ、ボクである意味ないよね?
ボクってほんとに魔法少女適正あったのかな。
「魔物は魔素の集合体だからね。魔素が固まっている場所を感知して、そこに攻撃を当てるように設計してあるの。
味方の位置は識別信号で感知してるから、味方を攻撃する心配はないよ。上手に使い分けてね。あゆみが生き延びるためにね」
そういうと、先生は5枚のカードをボクに渡してくれた。
先生からカードを受け取り、そのカードを眺める。
これで……ボクも魔法少女として活躍ができるようになるんだ。
ボクは1枚1枚カードをスロットに差し込む。
ボクを見ながら先生が起動方法を教えてくれた。
「起動するときは、起動させるカードを奥まで押し込む感じね。解除するときはもう一度押せばOK」
5枚のカードを指し終え、ゆきちゃんを見るとゆきちゃんもカードを指し終えたようだ。
その様子をうんうんと見守る先生。
「よーし、それじゃ今日はあゆみとゆきの二人だけで魔物を倒すように! わたしとルミンはここで待機だ」
「私の……カードはないの?」
ルミンがゆたか先生に尋ねる。
「お前は必要ないだろう!」
ルミンのお尻をぺチンとはたく。
「あぅ……」
お尻を撫でながら、残念がるルミン。
ゆきちゃんと二人だけで戦闘か……
考えてみたら、ボク砲撃しかしたことないや。
大丈夫かな。
「んじゃいくぞー。覚悟はできたな? ほいっと」
先生を中心にふわりとした何かがゆったりと広がり、ボクの頬を撫でた。
「ほらきた。頑張れ頑張れ」
先生はすでに魔物を感知したようだ。
しかし、敵の姿はない。
ボクは杖を取り出し、身構える。
どこだろう?
ボクにはまだ魔物がどこにいるかわからない。
ゆきちゃんを見ると、ゆきちゃんも槍を片手に周囲をきょろきょろ見回している。
どこだ……?
ジャリという足元の石がこすれる音。
サーと流れる水の音。
さわさわと風に靡く木々の音
バサリと木から飛び立つ鳥の音。
山際が傾く太陽によって光を受け、オレンジ色の空が広がっている。
オレンジ色を放つ大きな太陽は、ボクたちの空間に長い影を落とさせる。
オレンジ色のスクリーンに、小さく揺れる影が一つ。
「見つけた!」
ボクはゆきちゃんへと声をかける。
「ゆきちゃん! あそこ! あの山の隣」
ボクは指をさし、ゆきちゃんに敵の場所を知らせる。
よし! 先生のように……ボクも先制するっ!
「サクラプリズム……バスター!!」
ボクは敵影に向かって魔法を放つ。
「まだ早い! もっと引き付けろ!」
先生の声が聞こえる。
ボクの魔法は左にそれ、魔物はこちらへ向かってきている。
うぐっ……
一つだった敵の影は別れ、その数は5つに増えていた。
どれくらい引き付ければいい?
もうちょっとかな……?
もう撃ってもいいのかな……?
ボクは迷う。
空間認識能力がボクにはない。
敵との距離が正確にわからない。
空に浮かぶ影。
そればかりを見ていると、近くにいるようにも見える。
そのとき、後方のゆきちゃんが魔法を放った。
「アクアローズ・ブラスター!」
放たれた氷の矢は、みごと敵を撃ち抜く。
ゆきちゃんが2匹倒したようだ。
さすが!
敵は密集隊形からお互いの距離を離し、ばらばらに襲い掛かってきた。
ゆきちゃんの魔法に気を取られすぎていた。
真上に動く影!
ボクは魔法を打つタイミングを失ってしまっていた。
近接で……!
ボクは杖の先端に、鋭く光る魔法の刃を出現させる。
1匹の魔物がボクの上空を舞う。
「えい!」
ボクの杖は魔物のはるか下を空振りした。
届かない!
なら……もっと刃を伸ばしてっ!!
5メートルくらいまで刃を伸ばし、ボクは魔物に切りつける。
「危ない!!」
先生の叫ぶ声。
魔物に気を取られ過ぎて、先生に当たりそうになっていたのだ。
「す、すみません……!」
先生とルミンはボクたちとの距離を取るため、後方へと移動していった。
「全体を見ろ! 1匹に囚われすぎるな!」
先生からのアドバイスを受け、ボクは周囲を見回す。
ゆきちゃんの上空に1匹。
ボクの上空に1匹。
後1匹いたはず。
どこだ?
いた!
低空からボクを狙って真っすぐ飛んでくる。
魔物が近くによるにつれて、魔物の姿、顔がはっきり見えてきた。
灰色の全身に、蝙蝠のような羽。手からは長く鋭い爪が伸びている。
切り伏せてやる!
そう思い、魔物に杖を向けた瞬間。
魔物の口が大きく開き、牙がむき出しになる。
その口からは涎が飛び跳ね、長い舌が蠢いていた。
ボクを食べる気だ。
あの口で食べられちゃう……!?
「あ……あ……あ……」
魔物が近づくにつれ、ボクの恐怖も急激に高まっていった。
来ちゃう……!
来ちゃう……!
ボクのとこまで……来ちゃう!!
手が動かない。
足も動かない。
目だけは魔物をしっかりと捕らえている。
違う、目を奪われているんだ。
次第に魔物が迫ってくる。
「あぁぁ……ぁぁぁあああああああああっっ!!」
ボクは悲鳴を上げた。
「今だ! 切れ!!」
先生の大きな声が響く。
体がビクリとして、そのまま杖を振り下ろした。
真っ二つに切り裂かれた魔物が、そのままボクにぶつかる。
ボクはその勢いで、後方に飛ばされる。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ボクは悲鳴を上げながら地面を転がった。
ボクの体に纏わりつく物体。
ボクは恐怖でその物体を振りほどこうと手を何度も振った。
半分に切り裂かれた魔物がボクの体に絡みついていたのだ。
それが魔物だとわかった瞬間、ボクはまたもや悲鳴をあげてしまった。
「きゃあああああ!!!」
地面に座り込むボク。
そのボクの上に絡みつく魔物。
手で押しのけ、強引に足を引っ張りぬいて、なんとか魔物の残骸から自分の体を引き離した。
怖い怖い怖い。
もう嫌もう嫌もう嫌。
逃げようと腰を上げようとして、立ち上がるも、足が動かずその場に倒れ込んでしまう。
ボクは腰を抜かしていた。
地面を手で這って、先生の元に行こうと懸命に手を動かす。
匍匐前進のように、少しづつ、少しづつ前に進む。
全然前に進まず、恐怖で気がおかしくなりそうだ。
その時、目の前に大きな影が立ちふさがった。
顔を見上げると、そこには両手と翼を大きく広げた魔物が立っていた。
「ひぃっ……」
慌てて体を後ろに倒すも、腰から下が着いてこない。
その場で座り込む形になった。
魔物が1歩足を前に動かした。
「キシャーー!」
魔物が大きく雄叫びを上げる。
「きゃぁぁ!」
ボクは悲鳴を上げ、体が大きくビクッと跳ね、ガクガクと大きく震えだしてしまった。
ボクの足の間からじわっと流れ出る水。
魔物はそれを見て、にやりと笑い、舌なめずりをする。
魔物はボクの目の前まできて、ボクの体を足で踏みつけた。
「うぐぅっ……」
苦痛に思わず声が漏れる。
魔物は更にボクの体を踏みつける。
「あぁっ!」
魔物はボクを痛めつけて喜んでいるようだ。
「た……たすけ……てっ……」
ボクはゆきちゃんの方を見る。
ゆきちゃんは魔物と戦闘していてボクに気が付いていない。
「ボク……死んじゃう……」
ボクのお腹を踏みつけては、ギシャーと喜びの声を上げる魔物。
そして魔物がボクの髪の毛を掴んで持ち上げた。
ボクの顔を覗き込む魔物。
恐怖で歪むボクの顔を見て、興奮し「ギャッギャッ」と声を上げている。
魔物まで、ボクを見て興奮しているのか……
ボクは一体何なんだろう……
男達にも弄ばれ、妹にもいじられ、魔物にまで甚振られる。
みんなどうしてそんなにボクをいじめたいの?
ボクが何をしたの……?
現実逃避。
目をそらして横を向く。
もう……好きにして。
ボクなんか……もう……
すると偶然、腕の装置が目に入った。
カード……
弱いボクの為のカード……
ボクはそのままカードを押し込んだ。
ブウンッ!
機械が振動し、機械からいくつもの小さな光が放射され、ボクの頭に吸い込まれていった。
ボクは魔物を蹴り飛ばし、後方へジャンプした。
体制が崩れ、数歩後方へと下がる魔物。
その瞬間、ボクは杖を左に大きく振りかぶり、杖から小さな光刃を出現させた。
後ろ足の左足に力がこめられる。
思い切り左足で地面をけり、前方へと駆け抜ける。
魔物の左側を抜ける瞬間、左側に振りかぶった杖を力いっぱい振りぬく。
振りぬいた勢いをそのまま殺さず、軸足の右足を中心に体をクルリと反転させる。
追い抜いた魔物を正面にとらえると、今度は杖を前方に構え魔法を発動させる。
「サクラプリズム・ブラスター!」
魔法が当たる直前、魔物がよろめいた。
そのせいで魔物の中心線から外れ、魔法は敵の左腕を打ち抜くだけに終わった。
「グギャァ!」
魔物は悲鳴を上げ、すかさず翼で空へと飛び立つ。
ボクの体はまだ止まらない。
空へと飛びだった魔物へと飛びかかる。
杖を大きく上に振りかぶり、右足で大きくジャンプ。
普段では決して飛べない高さまで飛躍し、ボクの杖が魔物の背中を捕らえる。
吹き出す魔物の青い血。
無表情で勝手に動くボクに、その青い血が吹き付けられる。
背中を切られた魔物が低空でよろよろ飛び去ろうとしている。
先ほど振り抜いた杖を反転させ、先端の光刃で魔物の首を刎ねる。
切り離された首と胴体が大量の青い血を吹き出しながら、地面へと転がる。
魔物の絶命を確認。
終わった……
ターゲットを失った戦闘AIは、しかしその操作権限をあゆみには返さなかった。
停止したまま動かないあゆみ。
体が全く動かない。
あれ……?
どうしたんだろう。
もう終わったよね。
なんで体が動かないままなの?
後方から走って近寄る音が聞こえる。
「やったなーあゆみ! おみごと~!」
先生がボクに近寄ると、青い血で染まった体を見てそこで動きを止める。
「うっ……これはひどい」
動けず止まったままのあゆみ。
「何してんだ? もう終わったぞ。ゆきも倒し終わってるから、もう戻って平気だぞ」
ボクは動かない。
動けないのだ。
そしてしゃべれないのだ。
先生はボクの周りをぐるぐるまわる。
「もしかして……操作権限戻ってない?」
ようやく理解できた。
どうやら装置のバグのようだ。
先生、動作テストしてなかったでしょ!
「あはは。ごめんごめん」
そういうと、先生はボクの装置の動作を解除した。
ブツン。
装置の電源が落ち、ボクの衣装が消失する、
「え? なんで!?」
素っ裸になったボクを見ながら、先生は舌を出し謝罪した。
「ごめんあゆみ。電源切らないと解除できなかった。てへ」
まったくもう……詰めが甘いんだから。
その後、ボクは川で血を洗い流し、みんなが待つ車へと戻っていった。
自動モードを使ったとはいえ、ボクは自力で初めて近接戦で2匹の魔物を倒すことができた。
車の中でみんながボクに賞賛の声をかけてくれた。
「あゆみ、よく頑張ったな! えらいぞ!」
「あゆみ、よくやったわね」
「そのひ弱な体で……よく頑張った」
素直にうれしかった。
でも、怖くて悲鳴あげまくっていたことや、漏らしちゃったことは内緒にしておこう。
「先生、着替えください」
車の中でふうと一息入れながら先生にお願いした。
「ないぞ」
ぽつりと先生の声。
「え……? だって着替え今度から準備するって……」
先生は運転席から、後ろを見ずにぼそりと呟く。
「だからいっただろ。充電式になったから、着替えいらないって……」
ボクは目をぱちくり。
「え、でも今こうやって……」
「発明に不具合はつきものだよ。あゆみくん。あっはっは。ちなみに装置をつけると自動モードのままになるから、つけちゃだめだぞ。危ないからな! あっはっは」
先生はゆっくりと車を動かした。
また裸で帰るの?
ボクだけ?
ゆっくりと帰り道を進む車の中で、追い越す車からの視線を感じた。
もう……好きにして。
勝手に見たらいいじゃない。
ボクはだんだん慣れてきている自分に気が付いた。
あぁ……ボク……もう……無理矢理変態な体にさせられてるよぅ。
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