女王様のおなーりー
第8話堕天使さんの登場です
堕天使 :相変わらずピー君はクズくて面白いな( *´艸`)
ピリオド:堕天使さん、それって褒めてます?( ;∀;)
弥生と別れて帰宅した俺は、近況(主に今日の弥生とのやりとり)を相談するために堕天使さんとチャットをしているところだった。堕天使さんとの出会いは、数年前に流行ったオンラインゲームのチャットだったと思う。来る日も来る日も、一緒にモンスターを討伐したまさに戦友と言っても過言ではない。普段、オンラインゲームでよく交流をしても、そのゲームに飽きるとそこでの関係は自然消滅という俺だった。でも、堕天使さんとは何かと趣味というか距離感が合っている感じで、そのオンラインゲームをやめてからも、ちょくちょく連絡を取り合う仲になっていた。直接は会ったことないから、堕天使さんがどんな顔なのかどんな職業についてるのか、そして年齢も知らないけど、色々と相談に乗ってもらっているから頼れるアニキって感じ。
堕天使 :そもそも前のチャットでは、君は別のクラスの女神様にゾッコンだったと記憶しているが?
ピリオド:いやーそうなんですけど、いくら恋愛対象ではないとはいえ、幼馴染のハムスターめっちゃかわいいんですよ。そんな女の子に『私のこと好きなの?』とか聞かれたら、この子俺のこと好きなんか?って思っちゃいますって。
堕天使 :それであわよくばキープしておこうかと?
ピリオド:そんな邪な考え持っていませんって。
堕天使 :じゃあ、ハムスターちゃんに告白されていたら、振るつもりだったんだ?
ピリオド:仮にそうだったら、キープというかわけじゃないですけど、付き合うかどうかを考えようかなと。
堕天使 :ほう、ではハムスターちゃんと付き合って女神様のことは忘れようってことかな?
ピリオド:ムズイ質問ですね。女神様とハムスター両方ゲットするルートありませんかね?
堕天使 :あ、やっぱり二股かけようとしてたんだークソ野郎のお出ましで(^O^)/
ピリオド:返す言葉も御座いません(;''∀'')でもまあ、ハムスターの方は俺のこと恋愛対象として見てないみたいなんで、この前の宣言通り女神様攻略ルート一筋で行きますよ!
堕天使 :・・・・・。ま、それはさておき、女神様の方にはアプローチはかけているのかい?
ピリオド:・・・・・全くです。
チャットの通り、俺は神崎に一目ぼれして以来告白するどころか話すきっかけすら掴めていないのである。機会が仮に訪れてもコミュ障の俺は、まともに話せる自信ないけどな。だから、まずは女子(男子とも正直喋れる気がしないわけだが)と話す方法をマスターしようという提案が弥生から出た。具体的な方法は、明日会ったときに教えてくれるそうだ。そのことを堕天使さんにチャットで伝えると、
堕天使 :ハムスターちゃん頼れるね。じゃあ、ぼくも考えておくよ。
ピリオド:マジっすか?ありがとうございます!流石アニキ!
堕天使 :アニキは勘弁しておくれよ。ではでは、またそのうち~。
ピリオド:おやすみです!
チャットが切れると、ベッドに仰向けに寝転がって天井を見つめる。堕天使さんって、ちょいと毒舌だけどやっぱり話聴くの上手いよな。なんか、こっちが聴いてほしいことついてくれるんだよね。だから、そのうち、リアルでも堕天使さんに会ってみたい。そんな気持ちが俺の中に湧いていた。
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