アザラシとインコの旅路

ユキ吉

人と動物

【俺は何故こんな場所にいるのだろうか】


とあるきっかけがあって、ある日を境に俺は一人旅を続けている。行くあてもなく、辺りを見渡した所で地平線や水平線しかない。それでも俺は歩き続ける・・。


旅の途中で時々人間の姿を見る事があるのだが、誰も俺の事など気にも止めやしない。俺は何の為に旅を続けているのだろうか?最近はそれすらも分からなくなってきているんだ。


物心ついた時から人間に育てられていた俺は、アザラシのルーイという名だ。この名前は俺を飼っていた人間につけられた。


俺を飼っていたのは、フローラとリズの母娘だった。彼女らは怪我して倒れていた俺を救ったのだそうだ。


ただ・・俺は幼い頃の事は記憶にないのだが。。気が付くと3人で暮らしていたってわけさ。


アザラシをペットにしている家なんて殆ど無いからか俺は村中の住人たちから珍しがられていたな。


俺は幸せだった。ーーあの時まではーー


ある時、俺が拾われた地域の国王が変わった。その国王は・・


国の税金が足りないからと・・

今現在ペットを飼っている家は税金が2倍になるという法律を作ってしまったのだ・・


フローラとリズは経済的にも次第に追い詰められて行ったのだった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る