第195話 不公平だけが平等に与えられるという世界に産まれて

 かの大手芸能事務所『ジャニーズ事務所』の性的虐待問題は、実に色々な人の色々な考えを見ることができる。


 擁護する人もいれば批判する人もいる。


 意見する人を『死体に鞭を撃つような真似だ』と怒る人もいれば、『今からでも謝罪を』という人もいる。


 私の立ち位置としては『東山さん、来年度から誰が『バースデイ』(TBS)のナレーションをするんだよ?』というかなり稀な意見である。


 

 私自身、正直、今までの人生でジャニーズは意識せず生きてきたので今更、どーこー言われても、いいともの観客よろしく「そーですね」としか言いようがない。


 だが、世の中には常に表があれば裏がある。


 その光が強いほど影は濃くなる。


 光のない影はない。


 しかし、影のない光も存在しない。


 どんな人の心にも闇がある。


 どんな聖人にだって闇はある。


 世界中の富や名声をあげたとしても、その成功の裏に人の恨みや妬みがある。



 ジャニーズの性問題は世間やネットではそこそこ言われてはきたが、ほぼギャグ扱いであった。


 それが改めて世に問われている。


 国内だけなら今のジャニーズ事務所の金と権力と圧力で間に合ったのかも知れない。


 ただ、今回は国際機関も関わっている。


 しかも、ジャニーズは今や日本を代表する芸能事務所だ。


 国際問題にもなりかねないし、なりかけている。



 金だけではない。


 謝罪も要求している。


 でも、当の本人であるジャニー氏は死んでいる。


 これはどうにも動かせない事実だ。



 というか、マスコミ、動くの遅くない?

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