角川春樹 vs ビンス・マクマホン 違いがわかる男のクラシック
カキヒト・シラズ
第1話
先日、角川春樹がテレビ出演した。過去に確執のあった俳優と再会したらしいが、こういう話には興味がないので私はテレビを途中で消してしまった。
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私は以前から角川春樹とビンス・マクマホンはよく似た経営者だと思っていた。
角川書店元社長の角川は出版業界、一方、WWE会長のマクマホンはプロレス興行。業界は水と油以上に異なるが、二人には驚くほど共通項がある。
まず第一に二人とも創業社長を父に持つ、二代目社長である。
次に二人ともマスコミにアンチ記者が多い。全盛時代、マスコミから散々バッシングを受けてきた。
角川の場合、麻薬逮捕時はバッシングが頂点に達した。
これらのバッシングの理由は二人が従来の業界の常識とはかけ離れたことをやる経営者だったからだ。
二人とも業界内でマスコミからこれだけバッシングを受けてきた男も珍しいが、経営者として無能だったかというと実はその真逆。業界を飛躍的に発展させた功労者として現在では高く評価されている。
角川は小説と映画などのメディアミックスを試みた業界のパイオニア。一方、マクマホンは中小のプロレス団体を吸収合併し、スポーツ色よりエンターティメント色を全面に打ち出したプロレスを大会場で興行。両者とも業界では異例の大成功を収めた。
ところで角川にせよ、マクマホンにせよ、マスコミのアンチ記者たちが様々なバッシングを二人に浴びせてきたことは先に述べたが、その最たるものは、二人は業界の”クラシック”を理解してない、というものだ。
角川の場合、本物の文学、本物の小説の何たるかがわかっていないで出版社の社長をやっているというバッシングであり、マクマホンの場合、プロレスの醍醐味がわかってない素人が興行をプロモートしているというバッシングであった。
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