第22話 小説家になるのに学歴は必要無い
芥川賞作家の西村賢太さんをご存知ですか?
芥川賞を受賞された後のインタビューで「どちらで受賞を聞きましたか」というような質問に対して「そろそろ風俗いこうかなと思っていたんですが、そしたら連絡がありました。行かなくて良かったです」みたいな会見で話題になった方です。
この西村さん、この風俗発言以外にも有名というか特徴的なところの一つが『中卒でその後しばらく日雇いの仕事をされていた方だ』というところです。
芥川賞というと直木賞以上に、文学、文学しているイメージが強い。
なのでその受賞作家は、ちょっと小難しい小説を書いていると思われる事もあります。
それを踏まえて、敢えて偏見的言い方をします。
中卒で日雇いで仕事をされていた方で、受賞時インタビューで風俗という言葉を出しちゃう方が、そういった小難しそうなイメージの小説を書いてるって凄いな、と思いませんか?
そうは言っても文章は稚拙なんだろう?と思われる方もいるかもしれません。
ですが西村さんの文章は稚拙どころか、「これは何という意味だろうか?」と調べないと分からないような難しい語彙が多いのも特徴の一つなのです。
今回私が、西村さんの事を例にして偏見的表現をしてでも書こうとしているのは
『小説を書くのに学歴も職歴も関係無い』
という事です。
むしろ苦労した経験は執筆の肥やしになります。
西村さんが難しい語彙をたくさんご存知なのは、大正、昭和初期の私小説家好きで何度もたくさん読んでいるからだと思います。
勉強という形で学ばなくても、本をたくさん読む事で得られる事は多いですよね。
よく、小説家になるためには本をたくさん読む必要がありますか?という質問を見聞きする事があります。
私の個人的意見からすると、必要は無いと思います。
ですが『有利』だとは思います。
西村さんも学歴は無くとも、趣味という形で近代小説を読み込んだ事によって自身も私小説を書くようになり、人生が拓けました。
近代小説を好きになる前の西村さんは、横溝正史のファンだったそうです。
もし西村さんが横溝さんのファン止まりだったら、芥川賞作家になるような小説は書いていなかったでしょう。
ですが横溝さんの小説が好きだった、小説を娯楽として捉える感覚があった方だったので、近代小説に辿り着いたのだと思います。
学歴も職歴も必要ありません。
ですが当たり前かもしれませんが『本が好き』という思いは小説家になるにはあった方がいいものです。
あなたは本が好きですか?
多くの方は「はい」と答えますよね。
それもは小説を書く上で学歴以上に必要なものだと思います。
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