空気の震えが音と成りて

空気の震えが音と成りて

いろいろあったが俺達はアップデートから少し遅れて新たなフィールドを目指すことにした。

今日は天気も良くポカポカしていてまるで遠足のようだ


アクア

「主~なんだから平和で良いですね~」


アクアさんが笑みを浮かべながら歩く。


「ですね~」


俺も久しぶりの平和な日常に笑みを浮かべる、

なにせ!今までドタバタすぎでしたから…こんな平和久しぶり!


先生

「ところでダイン」


「なんです?先生」


先生

「あの部分憑依でそこらへんの鍛冶職の霊とか適当に着けて鍛錬とかできんのかの?」


「それなんですけど、どうやら相手からの了承が得られないとできないみたいで、いろいろ試したのですが難しそうです」


先生

「う~なんだ、つまらんの~」


セーフ…もし出来きたらずっとやらされそうだもん…


アネゴ

「ダインさんお水もらえる?」


アネゴは進化したとはいえ元が魚だけに小まめな水分補給が必須みたいで、

この前水を取らずにいたら干物みたいな匂いがして慌てて水を飲ませたことがあった。


「ほい、ちょっと待てくださいね…潤いの実!」


この実は便利でアイテムボックスとかに入れずアイテムを呼ぶだけで目の前に現れる。


「はい コップです」


コップをアネゴに渡すと器用にヒレを使って実を絞る様にすると水が出てくる


アネゴ

「この実はほんと助かるのよね」


この水の不思議な所はそんなに量を飲まなくても一口飲むと体全体が潤い渇きが消えて行くのだ。


「しかし次のフィールドは空とか言ってたけどほんとに空まで行くのかな?」


俺達は今 山の様なフィールドをず~と登っている。


アクア

「主!ハイキングですよ!登山ですよ!そう思うと楽しいですよ!」


なんかアクアさんがハイテンションだ。


先生

「そうじゃ!若いもんが情けない!」


ペチン!


先生にケツを叩かれた。


「痛っ!わかった、わかったから」


アネゴ

「あらあら フフフ、でも気をつけなさいよ こんな山の中じゃクマとか出てくるかもしれませんからね」


アネゴが言うと…


「ごおおおお!」


はい!お約束…グスン


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ブランベアー

レベル50

HP800

MP 10


スキル ひっかき のしかかり 力鼓舞(自身の攻撃力増)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


HP多いな~。


「アクアさん!アネゴ迎撃を!」


俺が慌ててシールドとガラスの手槍を持つ


ガラスの手槍のアイコンが…


(==雑魚)


いやいや 油断したらダメだから!って漢字使えるようになってる!


アネゴ

「ここは私の出番でね」


アネゴがウィンクする。


アネゴ

「隊列強化 展開! コマンド『アタック』 さあ行きなさい!」


アネゴがスキルを発動すると俺達の攻撃力が徐々に上がっている。


「これが隊列強化か補助呪文みたいなものかな?」


アクア

「私今ならやれる気がします!スタッカード2!」


アクアさんが突っ込む!


スカ!


うむ、見事な空振り。


アネゴ

「ごめんなさい、まだ命中率UPのコマンドは覚えてないの」


アネゴが申し訳なさそうに言う


アクア

「ううう…私って」


アクアさんが泣きながら剣を振っている。


スカ!

スカ!


「危ない」


クマの「ひっかき」スキル攻撃が…


「憤怒の槍発動!」


俺はガラスの手槍で攻撃を受ける


うう!重いなこの攻撃…


「うおおお!」


今度は全体重をかけた「のしかかり」


「さすがにこれの直撃はマズイなバーストシールド!」


のしかかりの攻撃に対してカウンターが炸裂!


「よし!」


アネゴ

「次は私の攻撃を!アクアジャベリン!」


無数の水の槍が敵を貫く!


「おお!さすがアネゴ!じゃ俺もあんまり蓄積はされてないけどアネゴの攻撃力UPがあるから十分だろ レールスピア!」


ガラスの手槍がブランベアー目がけて飛び貫く!

敵は消えてドロップアイテムのクマの肉が残る。


アクア

「ううう…せめてこのお肉でみなさんに美味しい料理を…」


「ストップ!」


アクアさんが持っていこうとしている肉を必死で止める。


「主!なぜ止めるのですか!私にやらしてください」


「いや、それはちょっと…先生タッチ!」


先生

「えええ~~!この展開でなんでじゃ!コラ逃げるな!」


困ったときの先生頼み!


その後 先生の必死の説得により暗黒料理は免れたが…俺の尻は腫れました…

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