戦後処理2

「こんにちは」


俺は町はずれにある小さな宿屋にきた


???

「いらっしゃいませ」


元気に母親の手伝いをしている少女が居た…ニュイだ。

ニュイはあの後意識を失い暫く寝込んで居たらしい、

そして目覚めると呪われていたことの記憶が無くなっていた


ニュイ

「お客さんですか?」


「いえ、お母さんの知り合いでね」


ニュイ

「まあ、母さんの知り合いでしたか、少々お待ちを」


おかーさん!

あのころが嘘のような感じだ。


アクア

「主…これでよかったのですよね」


「ああ、多分」


先生

「知らぬが仏…」


先生が遠い目で見ている


アネゴ

「これで良いのよ…これで」


俺達の後ろで隠れているアネゴが呟く。


「アネゴは会わなくて良いのですか?」


アネゴ

「えええ、何がきかっけで記憶が戻るかわからないもの…」


「そうですか…」


アネゴ

「これがベストよ」


そういってアネゴはちょっと散歩に行ってくると言ってどこかへフヨフヨ行ってしまった。


マアム

「あら、ダインさんその節は…」


「いえ…」


ニュイ

「お母さんこの人は?」


マアム

「この人は私の命の恩人よ」


ニュイ

「え!そうだったのですか、すみませんお茶も出さずに」


「いや、気にしないで俺達もあまり長居する予定は無くてね、このあとちょっと用があって」


ニュイ

「そうですか…」


「彼の容態は?」


マアム

「相変わらずです…」


そういって奥の部屋のドアを見る…

インジェスティムはあれからずっと深い眠りについている、

いつ目をあけるか医者にもわからないらしい…


マアム

「今日はどうされたの?」


「いえ、我々もそろそろ旅に出ようかと」


マアム

「そう…」


「旅先で何か回復の役に立てるものがあれば連絡しますよ」


マアム

「何から何までありがとう…なにもお返しできなくて…そうだ!」


そういうとタンスの中にある箱を持ってきた。


マアム

「これは炭鉱時代にみつけた宝石なの、価値があるかどうかわからないけど良かったらお守り側に持って行って」


そういうと黒色の透明な宝石を俺に渡してきた。


「いえ、頂けませんよ」


マアム

「あなたにはいろいろ助けてもらったせめてものお礼だから」


数分の押し問答の後、俺は断り切れず黒色の宝石を受け取った

その後、暫く話して俺達は家を後にした


何か後味が良くないな…

そんなことを考えて歩いていると


 ひゅ~ん


 ぽと


「俺の目の前に不思議な水の塊が現れた」


カイ

「今回は世話になった」


カイさんだ。


カイ

「次は空の地へ行くんだろう、それを持って行け」


「これは?」


カイ

「潤いの実だ、あそこでは水は貴重だからな それにそれはただの水ではなく渇きそのものを治癒する」


「そうなんですか」


カイ

「じゃあな」


そういうとふっと消えてしまった


先生

「ふん、あのカッコつけが…」


さて…俺達もそろそろ出発しますか!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る