山岳MAP2

「邪魔だ!」

「ひゃっほー!」


俺たちはプレイヤー達の波に乗って今次のMAPに繋がるダンジョンを進んでいる、 

洞窟様な内部にはゴーレムタイプや、蝙蝠などの強敵がうようよしているが強者プレイヤーが倒していく。

 

ヨッジー

「先を急がずなるべく先頭に立たないように動けよ~」


「あいよ~」

 

先生 

「軟弱ものが~!」

 

 ダンジョンから抜けるとそこはダンジョンとダンジョンの狭間にできた村があった、

 

ヨッジー

「すこしそこで休憩しようぜ」


「賛成だ、すこし疲れた」

 

町に行くと村人が話しかけてきた、


村人NPC

「お前さんも国境が開放されて来た口かい?」

 

背は低く髭が長く目が大きいといった人が声をかけてきた、

彼らはドワーフという種族でゲームの設定だと森の民で、力、器用の数値が高く、他の人種に対しては商売面では友好的であるが、その他については排他的らしい。

 

「まあ、そんなとこですかね」


村人NPC

「ふ~ん、まあいろいろ観光するのは良いけどあまり村を荒さんでくれよ」

 

そう言うとどこかへ行ってしまった。

 

ヨッジー

「まあ、種族説明どおりだな」


ヨッジーが納得したように頷いている、その後町を散策がてら歩くと、

武器屋や防具屋こちらは初期の町と比べて性能も高い品が取り揃えられており、

さっそくプレイヤー達でごった返しており、良い商品はほぼ売り切れ状態の様だ。

 

ヨッジー

「これは俺たちの出る幕はないな…」


「だな…」

 

 俺達は町の露店でドワーフ名物固焼きどんぐりクッキーをしゃぶりながら光景を眺めていた。

 

「しっかしこのクッキー固いな、味は濃厚などんぐりの味と蜂蜜で美味しいが、アクアさん食べれてます?」


アクア

「たふぇれません」


 涙目でクッキーと格闘していた、

他に特徴的なものはあんまりなかったが、箱投げの滝と書かれた観光案内っぽい看板があると露店のお姉さんが言っていたので行ってみると、綺麗な花がびっしり植えられた綺麗なとこだった。

 宿に戻る途中裏路地を通っていると人だかりが見えたので行ってみると、

 

『鍛錬屋』

 ドワーフ族の特有のスキルで武器、防具等を鍛錬し性能の向上及び物によってはクラスアップが可能

 

ヨッジー

「ここは売り切れとかなさそうだし寄っていこうか?」

 

「いいね」

 

 せっかく来たんだから何かしらしたいと思っていたので賛成した。


NPC

「いらっしゃい」

 

強面の髭を生やしてドワーフさんがお出迎えしてくれた。

 

ヨッジー

「すみませんこの剣を鍛錬してほしいんですが」


NPC

「ふ~ん 普通の剣じゃな、100Gだがやるかね?失敗することもあるが鍛錬するか?」


「失敗ですか?」


NPC

「ああ、俺の鍛錬に耐えられないとポッキと折れちまう、その際お代はとらんが剣の金は弁償しない」


ヨッジー

「まあ、どうせ店で買った剣なので折れても良いしお願いします」

 

NPC

「おう、待ってな」

 

 カキカキカキン

 

 数分後

 

NPC

「ほれ出来たぞ」

 

 ワンハンドソード+1

 攻撃力60+5

 

ヨッジー

「お 攻撃力が上がってる」


「おお、良いな!」


ヨッジー

「お前もやってもらったらどうだ」


「そうだな!」

 

俺はガラスの手槍を店主に見せ、


「すみません!これの鍛錬を」


NPC

「ほう みたことない武器だ、500Gだがやるか?」


「値段が上がってるんですが」


NPC

「そりゃ この武器のランクが高いからそうなる」

 

使えない割にランクが高いのか!てか?ランクってなんだろうか……

 

「ヨッジーランクってなに?」


ヨッジ―

「ああ、武器よって出来具合、性能によってランクがあるらしい、詳しくは鑑定スキルを持ったひとか、生産スキル所持者じゃないと見えないらしいが…っちょお前その武器鍛錬するのかよ」


「そうなのか~ うむ!もしかしたら化けるかも!」

 

NPC

「どうするんだい?やるのか」


「はい!お願いします」

 

俺はお金を渡すと、

 

NPC

「じゃ いくぞ」

 

ガシャン!!!

 

NPC

「…すまん、金はいらん」


「ええ~!」


お約束~~~~


ヨッジー

「まあ、あれだけ脆い手槍だからな…」

 

 しかし、砕けた手槍はいつもの如く再生能力で復活してくれたので問題は無かったが、

 

「やっぱりこいつは無理なのか…」

 

俺が落ち込んでいると、

 

アクア

「すみません、この先生は」


先生

「え?!儂」


アクア

「折角ですし」


先生

「え!何故に!儂に何か恨みでも!」


NPC

「すまんの、しかしこの喋る魔剣、その手槍それだけ扱いの難しい者だと 伝説のクリエイト位しか無理かもしれん、儂にはメンテナンスくらいしかできんな」


先生

「儂は魔剣じゃない!が!おっ!そこそこナイスな手仕事!」


 先ほどのドワーフが先生のメンテナンスをしながら言ってきた


「おお~~良いの~ソコソコ」

 

先生の言葉がうるさい! 


「伝説のクリエイト?」


NPC

「ああ、この町に居た伝説の女性じゃ」


「ほう」


NPC

「その昔、それは腕の良い加治屋がこの村にいてその腕でどんなものも鍛錬できたと言う」


アクア

「その方は」

 

 俺がそういうとドワーフは渋い顔をして、

 

NPC

「確かに腕は良かったが、そいつは人間族とのハーフでそのこともあって周りから嫉妬と差別に合い…自らを箱に封印してこの先にある崖から落ちたそうじゃ…」


「それって」


NPC

「うむ、箱投げの滝じゃ あれ以来村人が花を植えて供養してる、今じゃご利益があるってことであそこの滝に賽銭を投げるようになってちょっとした観光地じゃがな」

 

アクア

「そんなことがあったんですね」


 俺達はそんな話を聞いたあとアクアさんが滝にもう一度行きたいというので、ヨッジーとは一旦別れ箱投げの滝へとやってきた、そしてアクアさんが祈りを捧げたいと言うので俺も拝もうとしたとき!

 

「おっとごめんよ」

 

 ドン!

 

 俺達は突如背後に現れた誰かに押され滝へと落とされた…

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