村へ行こう!③
「なんだなんだ?」
「こっちからゴーギの叫び声が聞こえたぞ」
他の村の人が集まってきた。やばい俺は静かに物を買いたかったのに!
「いや、なんでもないわ!転んだだけだ!心配かけてすまん!」
「なんだ、そんなことで大声出すなよ心配するだろ?」
「ほんとだよまったく。」
そう言うと村人達は帰ってった。
ナイスゴーギ!お前のせいだけど。
「ん?なんだネス。目が怖いぞ。」
「いや、なんでもない。」
「それよりだ、ネス。これは何の遊び道具なんだ?」
「オセロっていうんだ。まだ作り終えてないけどね。」
「僕が切ったそこの丸いやつを半分は白でもう半分を黒に塗ることができる?あと作業はそれだけなんだ。」
「任せとけ!」
説明が大雑把だったけど塗り方わかるかな?
10分くらいするとゴーギが作業場から戻ってきた。
「これでいいか?」
おー!すごいなゴーギ。あの説明でわかるなんて。
「ありがとう。これで完成だよ。」
オセロと言えば覚えるのに一分、極めるのに一生。というキャッチフレーズがあるほど、浅いようで実は奥の深い二人用のボードゲームだ。
「なるほど。このマス目に俺が色を塗ったこれを自分の色で埋めればいいのか。これなら誰でも出来そうだな。」
基本的なルールを教えるとゴーギは納得した。
「試しにやってみる?」
「おう!いいぞ!」
―――――――――
2時間後
「もう1回だ!次は絶対に勝つ!」
「ねぇ、ゴーギそろそろやめにしない?」
「ちぇっ。仕方がないか。ネス、これさ家でもらっていいか?」
「いいよ。そのかわり」
「そなかわり?」
「これを量産して村の皆に広めてくれないか?」
作るのは簡単だが、説明するのは面倒臭い。なのでゴーギには説明+量産の代役をしてもらおうと思う。そのために2時間も付き合ってあげたんだ。
「わかった!今から行ってくるわ!」
道具屋を出てオセロを持ってどっかに行ってしまった。
「今のは走ってたのはゴーギかな?あれネスじゃないか。そろそろ帰るかい?」
「うん!帰ろうか。」
次、村に来る時までに流行っていればいいんだけどなー。そう思いながら、俺と父さんは屋敷に帰って行った。
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