幼なじみとの約束 ~赤い毛糸の指輪~
織山青沙
プロローグ
「結菜ちゃん僕、結菜ちゃんが好きだよ。……だから、大人になったら僕と結婚しようね」
「蓮くん! うん! あたちも蓮くん好き! け、けっこん? する!」
幼い2人は家で遊んでいる時に"大きくなったら結婚する"という約束をした。
その約束の証に……。
「結菜ちゃん指、出して?」
「なーに?」
「これは、ゆびわ?って言うんだって」
「ゆび、わ? わー! かわいいね。蓮くんありがとう! あたちもつけたげる」
そして、蓮は結菜の指をとり指輪の代わりにどこからか取り出した赤い毛糸をある程度の長さで切った。
その赤い毛糸を蓮は、結菜の指に巻きちょうちょ結びをしたのだった。
それを見た結菜も蓮の指に同じことをした。
互いの左手薬指には幼いながらにも赤い毛糸の指輪が付けられていた。
「ママー! 見て! あたち蓮くんとけ、けっこん? するんだ!」
結菜は部屋を飛び出し、リビングにいる母の元へ向かった。
「まあ! かわいいね。将来が楽しみだわ」
「そうね。2人が本当に結婚してくれたら嬉しいわね」
そこにいたのは互いの母親だ。
2人の母親は結菜と蓮の約束を聞き微笑ましそうにしていた。
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