第40話 孤独死

    




     誰にも看取られずに死んでいく

    

     死の恐怖もあっただろう

     亡骸はどこに行くのだろう

     生きて来た痕跡さえ残らない


     最後に辿り着くのは無縁墓地


     老人はつぶやく

     どうせ死ぬのは一緒だと

     独りが気楽でいいのだと


     そして孤独に死んでいく

     残すモノなど何も無い


     自殺する勇気も無かったな

     それでも最後まで生き抜いたのだ


     思い残す事など無いのだから

     喜んで死を受け入れよう


     孤独死が老人の選んだ道なのだ

     孤独死だけが残された道なのだ


     寂しい人生に祝福あれ





*~*~*





 8050問題と言うのが盛んに議論されています。


 親が80代で、引きこもりの子供が50代という問題です。50代の引きこもりが、親を亡くして80代になったらどうなるのでしょうか?


 僕の両親は亡くなっています。


 55歳の独身で結婚歴も子供もいないのです。


 川崎で起きた、20名の死傷者を出した事件が繰り返すのでしょうか?80歳になって、ゲームなどに夢中な老人を思い浮かべてしまいます。


 自殺や孤独死も増えるでしょう。


 他人事ではありません。いつ事件に巻き込まれるかわからないのです。


 そんな事を考えながら、今回の「孤独死」を書いてみました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る