第2回 曹丕、帝位を簒う

 漢文大系本、第3巻、63ページ。

 西暦220年。


 ◯魏主丕、姓曹氏、沛国譙人也。父操為魏王。丕嗣位、首立九品官人之法。州郡皆置九品中正、区別人物、第其高下。丕既簒漢、自立為帝、追尊操為太祖武皇帝。改元黄初。


 ◯魏主、姓はさう氏、はい国のせうの人なり。ちちさう、魏王とる。、位をぎ、はじめに九品もて人を官にするの法を立つ。州郡、皆な九品中正を置き、人物を区別し、かうだいす。、既に漢をうばひ、みづから立ちてていり、さうつゐそんして太祖武皇帝とす。元をくわうしよと改む。


 ◯魏主のそうは、姓を曹といい、はい国のしょうの人である。その父の曹操は、魏王となった。曹丕はその位をつぎ、まず九つの等級によって人を官員にとりたてる法を定めた。それぞれの州郡には、どこにも九品中正官をおき、人物を区別し、その上下を順位づけした。曹丕は、漢の帝位をうばいとり、みずから即位して皇帝となり、曹操に後から尊号を贈って「太祖武皇帝」とした。元号をこうしょと改めた。

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