2-7 ガスト村へ(後編)

 風呂から出て朝食を済ませ、出発前に一度ステータス確認をすることにした。

 俺は現在レベル26なのだが、加護や祝福、オリジナルスキルによる付加価値でレベルアップ時のステータスの上がり具合がヤバいことになっている。


 APの貯まりも【殺生強奪】のスキルのおかげでゴブリンでも1~3ポイント入っているので、温存することなくガンガン使うことにする。



《リョウマ・タカナシ》

 HP:11748

 MP:7582

 レベル:26

 種族:神族

 性別:男

 年齢:15

 職業:創造神


 攻撃力:812

 防御力:689

 敏捷力:893

  知力:842

 精神力:798

   運:1012

 魅力 :測定不可


  SP:4215

  AP:0


《加護・祝福》

  創造神リョウマの加護:物理攻撃力大上昇・魔法攻撃力大上昇

             物理防御力大上昇・魔法防御力大上昇

             各種属性耐性大上昇・毒耐性大上昇・精神攻撃耐性大上昇


  創造神リョウマの祝福:HP増量大・MP増量大・HP回復量大・MP回復量大

             獲得経験値増量大・獲得SP増量大・獲得AP増量大

             獲得熟練度増量大・移動速度上昇大

             レアドロップ率上昇大・魅力値上昇大・運値上昇大


 女神アリアの加護・女神アリアの祝福

 女神ベルルの加護・女神ベルルの祝福

 女神アウラの加護・女神アウラの祝福

  水神のネレイスの加護・水神ネレイスの祝

  闇黒神ヴィーネの加護・闇黒神ヴィーネの祝福:時間停止機能付き無制限インベントリ


 《スキル》

  中級魔法

   火属性:【ファイラボール】【ファイラウォール】【ファイラスピア】

       【ファイラストーム】

   水属性:【アクアラボール】【アクアラウォール】

       【アクアラスピア】【アクアラレイン】【アクアラカッター】

       【アクアラヒール】【アクアラキュアー】【アクアラシールド】

   雷属性:【サンダラボール】【サンダラスピア】

       【サンダラレイン】【サンダラスタン】

   風属性:【ウィンダラボール】【ウィンダラウォール】【ウィンダラスピア】

       【ウィンダラカッター】【ウィンダラシールド】

   地属性:【ストーンラボール】【ストーンラウォール】【ストーンラスピア】

       【ストーンラレイン】【ストーンラバレット】

   聖属性:【治療回復】【毒解除】【精神回復】【範囲治癒】

       【ホーリーレイン】【ホーリーシールド】

   闇属性:【グラビラボール】【ヘイスラ】【レビテラ】【テレポ】


  初級魔法

   火属性:【ファイアボール】【ファイアウォール】【ファイアスピア】

       【ファイアストーム】

   水属性:【アクアボール】【アクアウォール】【アクアカッター】

       【アクアスピア】【アクアレイン】  

       【アクアヒール】【アクラキュアー】【アクアシールド】

   雷属性:【サンダーボール】【サンダースピア】【サンダーレイン】

       【サンダースタン】

   風属性:【ウィンドボール】【ウィンドウォール】【ウィンドスピア】

       【ウィンドカッター】【ウィンドシールド】

   地属性:【ストーンボール】【ストーンウォール】【ストーンスピア】

       【ストーンレイン】【ストーンバレット】

   聖属性:【治癒回復】【毒中和】【精神安定】【ホーリーボール】

   闇属性:【グラビトンボール】【ヘイスト】【レビテト】


  生活魔法:【ファイア】【アクア】【サンダー】【ウィンド】【ストーン】

       【ライト】【バリア】【クリーン】


  《オリジナル魔法》

   特殊支援系

    【認識詐称】【ナビシステム】【ジャミング】【サーバーカット】

    【認識阻害】【音波遮断】【スティール】【殺生強奪】【自動拾得】

    【カスタマイズ】【スキルコピー】【魔法複製】【リストア】【復元修理】

    【エアーコンディショナー】【コネクション】【リペア】【ホーミング】

    【アクアフロー】【痛覚無効】【アクアピュリファイ】

    【詳細鑑定】レベル5【周辺探索】レベル5

    【並列思考】レベル3【多重詠唱】レベル3

    【痛覚半減】レベル3【マジックシールド】レベル3

    【プロテス】レベル3【シェル】レベル3【獲得経験値増量】レベル10

    【獲得SP増量】レベル5【獲得AP増量】レベル10

    【獲得熟練度増量】レベル5【移動速度上昇】レベル4


   工房支援系

    【倉庫内工房】レベル8【硝子工房】レベル5【服飾工房】レベル5

    【塵処理工房】レベル5

    【プランクリエイト】レベル7【アルケミークリエイト】レベル6

    【ツールクリエイト】レベル6【メディスンクリエイト】レベル6

    【レザークリエイト】レベル4【メタル・クリエイト】レベル7

    【ハウスクリエイト】レベル5



  職業支援系

    【一流料理人】レベル10【ぱてぃしえ】レベル10【硝子職人】レベル6

    【錬金術師】レベル6【道具職人】レベル4【調剤師】レベル5

    【革職人】レベル5【家具職人】レベル4【鍛冶師】レベル6【建築技師】レベル5

    【裁縫職人】レベル5【ファッションデザイナー】レベル5【パタンナー】レベル5

    【スタイリスト】レベル1【ヘアースタイリスト】レベル1

    【ヘアーカット】レベル1


  戦闘支援系

    【剣術】レベル2

    【槍術】レベル1

    【弓術】レベル1



『ナビー、俺がAPポイント振ってない箇所もこの何日か見ていない間に結構熟練度が上がってるんだが?』


『……工房系はナビーがアタック掛けて毎日少しずつですが上がっています。硝子や金属系は溶かして再利用できますので作って溶かしてを繰り返せば結構すぐカンストできるかもですね。料理系はナナの……皆の喜ぶ顔が見たかったので最優先にやっていました。勝手に多量に食材使っちゃいましたが一切無駄にはしてませんので大丈夫ですよね?』


『問題ない、良くやってくれたって言いたいが……ちょっと待て』


 インベントリを確認して愕然とした、食材がもうほとんどないのだ。かわりに調理済みの物が大量に出来ている。プリンなんか1000個程もある。アイスも壺で何種類か大量に作ってある【調理工房】とか作ってないのにどうやって調理してんだ? 硝子の素材も既に少ししかないじゃないか。


『……マスター大丈夫です。マスターがフィリアに定期連絡を入れるようになったので、怒られないだろうと思いフィリアとナビーは協定を結びました』


『お前勝手に何してんだよ! なんの協定したのかさっさと吐け!』


『……そんなに怒らないでください。もちろん後でちゃんと報告するつもりでした。熟練度を上げるためにはどうしても作って技術を高めないといけないので、材料は絶対いるのです。そこでフィリアには完成品とレシピを渡す替わりに食材や素材の提供をお願いしたのです。ガストの村に行けば新鮮な卵と牛乳が2日後に予約してくれているはずです。その先のバナムの町では硝子と鉄、何種類かの木材を手配してもらっています。そこでマスターにお願いがあるのですが?』


『……なんだ? いやいい、だいたい予想はつく。転移魔法で完成品を渡しに行けとかそれに類似するオリジナルを創れとかだろ?』


『……はい、そのとおりです。ダメだったでしょうか?』


『いや、事情が分かれば問題ないのだが。次からは事後報告はしないでくれ。ナビーが俺の為にしてくれていることだから悪い事は一つもないのだろうが、俺の心情的に勝手に動かれるのはやはりいい気分じゃない。もし今すぐ大量に卵かけご飯が食べたいと言ったらどうするんだ? その日の気分で人は食べたいものが違ってくるんだから、いくら予約しているからと言っても勝手に使い切るのはダメだぞ』


『……食べるものが一杯あれば、マスターが作る手間が省けていいぐらいにしか考えていませんでした。申し訳ありません』


『いや、別に怒ってはいないのだぞ。実際これだけ完成品があれば暫く作らなくてもいいから俺は楽できる。でも固定メニューになっちゃうだろ、人は同じものばかりだと飽きるんだよ。だから日替わりランチとか毎日違う物を食べるためにあんなにたくさんの種類の料理があるんだ』


『……料理は奥が深いですね』


『工房関係はこのままナビーに任せるよ。だが俺の急な注文に対応できるだけの素材は残すようにしてくれ。素材待ちで次の街まで作れません、みたいなことがないように頼む。それと工房をもう少し充実させとくな』


【魔法創造】

 1、【調理工房】

 2、・各種【倉庫内工房】や技術系スキルを連携活用できる

   ・冷凍室・冷房室・熟成室・燻製室・発酵室・解体部屋を有する

   ・高火力コンロを10基保有し同時調理可能

   ・完成品の味は【一流調理人】【ぱてぃしえ】などの調理技術の熟練度が反映される

 3、イメージ

 4、【魔法創造】発動



【武器工房】

 ・各種【倉庫内工房】や技術系スキルを連携活用できる

 ・完成品は【武器職人】【鍛冶職人】【革職人】などの職業系熟練度が反映される



【防具工房】

 ・各種【倉庫内工房】や技術系スキルを連携活用できる

 ・完成品は【防具職人】【鍛冶職人】【革職人】などの職業系熟練度が反映される



【武器職人】

 ・剣や槍などの各種武器に関する知識をナビー経由で得られる

 ・武器特化で完成品がより良い物に仕上がる

 ・完成品は熟練度が反映される



【刀鍛冶】

 ・日本刀に関する知識をナビー経由で得られる

 ・刀特化で完成品がより良い物に仕上がる

 ・完成品は熟練度が反映される



【防具職人】

 ・各種防具に関する知識をナビー経由で得られる

 ・防具特化で完成品がより良い物に仕上がる

 ・完成品は熟練度が反映される




【物資転送】

 ・【テレポ】の応用で生物を除外することで、すくないMPで物資を転移できる

 ・あらかじめポイント登録している場所にしか転移できない

 ・呪文発動時に現れる半径1.5m内のサークル内の物しか転移できない



『ナビー、当分はカリナのくれた剣でやっていけそうだけど、すぐに俺のステータスでは耐久に不都合が出てくるだろうから、この武器や防具の熟練上げるのも頼めるか? 防具は皮装備がメインになると思う』


『……お任せください。マスターは刀を装備なされるのでしょうか?』

『うん、そのつもりだ。そのうちくノ一に小太刀を作ってやろうとも思っている。世話になったのに黙って出てきて嫌われたのかも知れないけど……ナナたちの夜の電話にも来てくれてないしな』


『……ショックは受けているようですが嫌ってなんかいないですよ。マスターが悪いんですからちょっとは思い悩んでください。とりあえず刀の練習も早くした方がいいでしょうから、マスターのステータスに耐えうる日本刀を一本打ちますね』


『ああ、その方向で頼むな』




 次はフェイのステータス確認だな。


《フェイ》

 主神:創造神龍馬

 HP:8768

 MP:9542

 レベル:12

 種族:神竜(フェザードラゴン)

 性別:雌

 年齢:15

 職業:龍馬の従魔


 攻撃力:832

 防御力:658

 敏捷力:983

  知力:630

 精神力:586

   運:276

 魅力 :982



《加護・祝福》

 創造神リョウマの加護:物理攻撃力大上昇・魔法攻撃力大上昇

             物理防御力大上昇・魔法防御力大上昇

             各種属性耐性大上昇・毒耐性大上昇・精神攻撃耐性大上昇


 創造神リョウマの祝福:HP増量大・MP増量大・HP回復量大・MP回復量大

            獲得経験値増量大・獲得SP増量大・獲得AP増量大

            獲得熟練度増量大・移動速度上昇大

            レアドロップ率上昇大・魅力値上昇大・運値上昇大


 女神アリアの加護・女神アリアの祝福

 女神ベルルの加護・女神ベルルの祝福

 女神アウラの加護・女神アウラの祝福

  闇黒神ヴィーネの加護・闇黒神ヴィーネの祝福:時間停止機能付き無制限インベントリ


《スキル》

  初級魔法

   火属性:【ファイアボール】【ファイアウォール】【ファイアスピア】

       【ファイアストーム】

   水属性:【アクアボール】【アクアウォール】【アクアカッター】

       【アクアスピア】【アクアレイン】  

       【アクアヒール】【アクラキュアー】【アクアシールド】

   雷属性:【サンダーボール】【サンダースピア】【サンダーレイン】

       【サンダースタン】

   風属性:【ウィンドボール】【ウィンドウォール】【ウィンドスピア】

       【ウィンドカッター】【ウィンドシールド】

   地属性:【ストーンボール】【ストーンウォール】【ストーンスピア】

       【ストーンレイン】【ストーンバレット】

   聖属性:【治癒回復】【毒中和】【精神安定】【ホーリーボール】

   闇属性:【グラビトンボール】【ヘイスト】【レビテト】


  生活魔法:【ファイア】【アクア】【サンダー】【ウィンド】【ストーン】【ライト】

       【バリア】【クリーン】


《オリジナル魔法》

  特殊支援系

    【認識詐称】【認識阻害】【音波遮断】【スティール】【自動拾得】

    【ホーミング】【痛覚無効】

    【詳細鑑定】レベル1【周辺探索】レベル1

    【並列思考】レベル1【多重詠唱】レベル1

    【痛覚半減】レベル3【マジックシールド】レベル3

    【プロテス】レベル3【シェル】レベル3【獲得経験値増量】レベル3

    【獲得SP増量】レベル3【獲得AP増量】レベル3

    【獲得熟練度増量】レベル3【移動速度上昇】レベル1


  ブレス攻撃系

    【ファイアブレス】レベル1

    【アクアブレス】レベル1

    【サンダーブレス】レベル1

    【ウィンドブレス】レベル1

    【ストーンブレス】レベル1

    【ホーリーブレス】レベル1



 必要そうなオリジナルスキルはコピーしておいたから問題ないだろう。

 レベル12でこれだとすぐフェイに追い抜かれそうだな。



「さて結構時間使ったから、出発するか」

『はい! 今日も頑張って創主様のお役に立ちます!』


「フェイ、村に入ったら冒険者用の服を買うから、その後は人化状態で頼むな。その姿は可愛い過ぎるから絶対に商人や貴族に狙われる。俺でも気を抜いたら知らないうちに勝手に手がモフりにいっている。とても竜に見えない愛らしいずんぐりむっくりなその体系はヤバい」


『フェイ可愛いですか? フェイの全ては創主様が創ってくれたのです。可愛く創ってくれて嬉しいです』


「うーん、人前で創主様はまずいな……ナビーが言うには兄妹設定が俺たちには良いそうだから、フェイの方でガストの村を出るまでに俺を呼びやすい言い方を考えておいてくれ。バナムに着いたら冒険者登録をフェイもするからな。年齢が一緒だから双子の兄妹という設定にでもするか。見た目そっくりだからいけるだろう」


『分かりました。兄上様(あにうえさま)・兄様(あにさま)・にいさま・おにいちゃん・にぃに・リョウくん。双子的にどれがいいですか?』


「……リョウマでお願いします。フェイに言われるとなんかドキドキするのでどれもNGで」

『では、兄様(あにさま)に決定しました。これから兄様(あにさま)とお呼びしますね』


「なんでだよ! リョウマでって言ったじゃないか!」

『あにさまと言ったとき、創主様は一番ドキドキして嬉しそうでしたので、次点はにぃにでした』


「うっ、心読むなよ……もういい、行くぞ」

『はい、兄様』


『……羨ましいですマスター、ナビーも兄様ってお呼びしたいです!』

「却下だ!」




 街道に出て俺たちはかなりの速度で走っている。フェイの【移動速度上昇】はレベル1なのに俺より速い。だが飛行は結構疲れるようですぐにスタミナ切れになる。その時は俺の肩に乗っけてやるのだが、嬉しそうに尻尾を振るのでどうにも気になってしまう。可愛いのだが移動中は気が散るのでやめてほしい。


 予定ではガストの村まで1日半かかるはずだったが、朝早くに出たのとスライムとの戦闘が3回あっただけだった為予想以上に速く移動できた。俺は途中で予定変更してそのまま一気に村まで走り抜けることにした。


 俺たちは夕日が沈む19:05頃やっと村の入口にたどり着いたのだが、そこには村の門番が2人立っていて俺に槍を向けてきた。


「止まれ! ん? 随分速かったな? 明日の昼過ぎに来るって聞いていたのだが? お前の名はリョーマで合ってるか?」


「うん。でも正しくはリョーマではなくリョウマだけど……」


「リョウマか? 俺はこの村の門番をしているダラスって言うもんだ。特徴は聞いてるが、念のため隊長たちから預かったっていう身元保証書を見せてくれ」


 俺は神殿を出るときに、カリナとアランの両名からこれがあると村や町に入る時に問題なく入れるから持って行けと身元保証書を持たせてくれたのだ。この世界でもっとも厳選された水神殿の騎士隊長2名の身元保証書だ、ありがたいとしか言いようがない。


「話がついているのかな? 俺は何も聞いていないのですが……一応これがそうです」


「おお! 確かにカリナ様の直筆だ! よし、問題ないな。入っていいぞ。ガストの村へようこそ。歓迎する」

「入るのにお金とか要らないのですか?」


「ああ、町なんかは入門するのに通行税がかかるが、こんな辺境の村なんて滅多に人は来ないからな。水神殿への物資供給とレアな薬草なんかの採取の為にあるような村だ」


 この人の気配が只者ではない……こっそり鑑定魔法で覗いたのだが―――


「ダラスさん、あなたアラン隊長より強くないですか?」


「ははは、俺はここに来る前はAランクの冒険者だったからな。神殿騎士様はエリートだが、若くして務めているからレベルも経験値もひよっこ程度のものだ。任期があけて本格的に騎士様に修行に励まれたらあっという間に抜かれてしまうがな。こんな辺境の門番なんて強くなきゃすぐあの世行きだ。ここに住んでる村人たちも気が荒くて皆強いから変に絡むんじゃないぞ。神殿からわざわざ連絡が入ってるんだからお前に絡む奴はいないと思うが、なんかあったらすぐ俺に言ってこい」


「分かりました、その時は頼みます。従魔がいるのですが、このまま入ってもいいのかな?」

「ああ、鳥かそれ? 小っちゃくて可愛いから大丈夫だろう。だが従魔のそそうは飼い主の不始末だから何かあった時はリョウマが全責任を取らされるから気を付けるように。それと余談だが、バナムに入る時は入門税に5000ジェニーが必要だ。それと従魔には従魔の証を付けることを義務付けられている。付け忘れると魔獣扱いで殺されても文句言えないから忘れないようにな」


「そうなんだ。わざわざありがとう。この村には宿屋とかあるでしょうか?」

「ああ、小さいが立派なのがあるぞ。水神殿の関係で貴族や王族も稀に来るからな。国の寄付で、この村には浮いた感じの風呂付の立派な宿屋がある。貴族用の部屋には泊まれないが、風呂付の高級宿に普通の価格で泊まれるから満足いくはずだ。門を入って真っすぐ進めば看板が見えてくるから迷う事はないだろう」


「ありがとうございます。さっそく行ってみます」

「ああ、またな」


 ダラスさんか……戦闘で勝てるビジョンが見えなかった。

 近接の強化がやっぱ俺の急務かな。もっとがんばろ。



 ほどなく宿屋を見つけてワクワクしながら扉を開いたのだった。

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