おひさまライオン
ある日ライオンが目覚めると、外はまだ、真っ暗でした。
「あれあれ、まだ夜なのかな。でも全然眠くないや」
仕方がないので、ライオンは目は開いたまま、ごろごろと野原に転がっていました。
そうこうするうちに、そこかしこでざわざわする気配がしてきました。みんなライオンと同じように目が覚めて、外の暗さに驚いているのです。
「やっぱりもう朝なんだ。おひさまはもう、のぼってこないのかな」
たしかめに行けるかしら、と跳んでみると、あっという間に大きな木のてっぺんより高いところまで跳べました。
それを繰り返し、繰り返して、ライオンはとうとう、おひさまになってしまいました。
「あれあれ、おひさまはどこにいるんだろう」
答えはわからないまま、ライオンは次の日も、そのまた次の日も、おひさまとして空をぐるぐるお散歩することになりました。
だから今でもときどき、おひさまから「がおー!」と吠える声がきこえるのです。
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