枝は、ぐらぐらと揺れていた。

 強い風に吹かれて揺れているうちに、とうとう折れて落ちてしまった。


 何日かして、枝は、男の子に拾われた。

 その子は枝を筆にしたり、バトンにしたり、夢中になって枝で遊んで、帰り道でもまだ遊んでいた。

 登り坂にさしかかって、

(今度は杖にされるのかな)

 と枝が思っていると、男の子はお母さんに枝を渡して、お母さんは落ち葉でふかふかの地面に枝を置いて、ずんずん歩いていってしまった。

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