14.詩針

死んだら何をすればいいのだろう

新たな概念の下でどう死んでいればいいのだろう

また 本能が導いてくれるだろうか

それとも 何か別のものに誘われるだろうか

どちらにせよ「私」は従えばいい

従い 倣い 仰げば 「私」はちゃんと死んでいられるはず・・・


平等な世は過ぎた そこが不平等でも文句は言えない

感情の勝ち過ぎる世界だった そこではそもそも要らぬものかもしれない


死んだからには思うこともあるだろう

生前晴らせなかった屈辱や 果たせなかった雪辱は今どこに・・・


「私」は無形として蔓延るつもりだ

そして 思い描くだろう かの世を かの世界を

さすれば また「詩」も書けよう

だから 私はどんな概念の下でも生き抜くだけ


死んだら何をするか―― それはもう既に決まっていることだった

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