第1847話 娘が苦手なもの
ありがたいことに、好き嫌いのあまりない宇部家の子ども達です。好き嫌いがないというか、好みがはっきり分かれそうな食材を私が出してないだけかもしれませんが。
でも、子ども達に嫌われがちなピーマンをパクパク食べる時点で、これはもう花丸満点では!? とも思うわけです。
どうでしょう、皆さん。
大人になったいまでも、大嫌い、視界に入れるのも嫌、いっそ滅べレベルで苦手な食材はありませんか? あっ、これはアレルギーは含みません。別に好き嫌いでアレルギーを発症するわけではありませんのでね。もう純粋に嫌いってだけのやつ。私のようにピスタチオを愛してやまないのに食べられなくなっちゃった人もいるわけですから。
そう、それでですよ。そこまで嫌わずとも、「別に強制されてるわけでもないなら、極力食べない方向でお願いします」くらいのやつなんかはあると思うんですよね。
それでですよ。
ウチの娘ちゃん、その日の給食をチェックするのはもちろん、帰宅後は「今日のご飯なに?」って必ず聞いてくるんですよ。もうシンプルに食いしん坊。
で、ある日のお風呂でのお話。
一体何の話題がきっかけだったか忘れたのですが、娘がこんなことを言ってきたわけです。
娘「ママ、子どもが嫌いな食べ物って知ってる?」
宇部「えー、何だろ。ピーマンとか?」
娘「そう、一位はピーマン」
宇部「よっしゃ、あってた」
一体どこから得た情報なのかわかりませんが、そうらしいのです。嫌われがちですよね、ピーマン。可哀想に。まぁぶっちゃけ私もそこまで好きじゃないです。肉詰めとかチンジャオロースとか無限ピーマンとか、そういうのは好きだけど、アレはだいぶ肉とかシーチキンとか味付けに助けられてるやつだから。
娘「二位は辛いもの」
宇部「成る程。いきなり流れが変わったな。食材の話じゃないのか」
なんか突然ジャンルになったのです。
そりゃ子どもの舌に辛いものは厳しいでしょ。私にも厳しいけど。
で、三位は椎茸らしいんですけど、本当かなぁ。確かに私も裏側は気持ち悪いから見たくないけど。
とにかく子どもは、ピーマンと辛いものと椎茸が嫌いなんだそうです。へー。マジでどこ情報?
そこでふと思ったんですよ。
そういやウチの子達、出したもの全部食べるけど、実は嫌いな食材とかあるんじゃない? ママが怖いとか、せっかく作ってくれたのに申し訳ないとか、そういう理由で無理やり食べてるのかも!
だから聞いてみたんですよね。
宇部「娘ちゃんは? 実は苦手な食べ物とかないの?」
娘「わたし? うーん、わたしも〜あるにはあるけどぉ〜」
宇部「あるんかい。何? 何が苦手なの?」
娘「辛いのは食べられないかな?」
宇部「そりゃそうだね。大丈夫、ママも辛いのは食べられないから、作らないよ。あとは?」
そう尋ねてから思い出したのは、そういや昔娘もきのこは苦手とか言ってた気がする、ということ。でも、お肌に良いよとか適当なこと言ってたらじゃあ食べるってなったんだっけ。娘はもう3歳くらいから女子だったんだよな。
娘「あとはねぇ~」
ちょっともじもじし始めました。
おっ、これはマジであるな? そうかそうか、いままでママが怖くて言えなかったんだな。まぁよほどの食材じゃない限り(玉ねぎとかキャベツとかどうあっても避けられないやつ)、なるべく出さないようにしてやるからさ、言ってみ? そんな気持ちで答えを待ちます。
と。
娘「パプリカ」
宇部「パプリカ」
パプリカだったのです。
セーフ! ピーマンならアウトだったけど、パプリカならセーフ! だって私、パプリカのレパートリー0だし!
宇部「大丈夫だよ娘ちゃん。ママも正直パプリカ好きじゃないし、それにまぁこんなこと言うのもなんだけど、絶対に食べないといけない感じの野菜じゃないしさ」
パプリカ農家の方には本当に申し訳ないんですけど、正直、私の中でパプリカというのはそういう認識です。なんかサラダにちょこっと入ってたらおしゃれだよね的ポジション。ピーマンの色違いみたいなビジュアルなのに、食べると何か甘いし、そういうギャップがたまらなく嫌なのです。そもそも宇部さんは甘い野菜が嫌いなのです。玉ねぎなんかも「甘いです! 生でかじられます!」みたいなのがもう駄目なのです。甘かろうが何だろうが玉ねぎを生でかじりたくないのよ。ネギ系食べた後の口臭も嫌です。食感がなくなるまで炒めるか煮るかしてほしい。
ちょっと逸れましたけど、そう、パプリカなのです。
安心してくれ娘ちゃん。
今後も我が家にパプリカが並ぶことはないよ!
そもそもあいつ、バラ売りで高いしさ!
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