第1809話 詳しい人を
さて、気付けば2月も始まっておりまして、カクヨムコンの締め切りも昨日でしたっけか。もうね、今回もやりたい放題させていただきましたんで、いまのところ悔いはないです。特別賞狙いで旧作もちゃっかり紛れ込ませましたけど、新作は長編が1本、短編が6本ですか。旧作は良いとしても、新作は出来れば全部通過してほしい。私の(自分に都合の良い)記憶だと、新作の短編はたぶんこれまで全部通過してたはずなんですよ。いや、1個くらい落としたかな。ちょっと自信ありませんが、短編の通過率は良いのです。頼むぜお前達。
今回はあれこれ準備を済ませてのスタートだったので気持ちにも余裕がありまして、ヨムもたっぷり出来、レビューもたくさん書けて大満足です。Twitterでチラチラしてた書き手さんとも仲良くお話出来るようになったりもして、お祭り最高だったな、と噛みしめております。
さて、カクヨムコンの振り返りはこれくらいにしておこうかしら。最近他薦もしたし、カクヨムコンネタで引っ張りすぎなので、今日はちゃんと(ちゃんと?)別の話をします。
仕事でのお話です。
ぴんぽん、と呼び出しボタンが鳴りまして。
それが、私の管轄である『電動工具』だったんですね。よっしゃ任せろ、こちとら、なんかよくわかんねぇけど『この会社限定且つ限られた部門のアドバイザー検定』にパートでただ一人合格しているんだぜ(『第1773話 受けろって言ったじゃん!』)!
そんな気持ちでのしのしとお客様の元へ参りました。
待っていたのは、私よりも若そうに見える男性のお客様。
お客様「丸のこはここにあるだけですか?」
宇部「そうですね。お時間いただければ注文も可能ですが」
お客様「マキタのものが欲しいんですけど」
宇部「でしたら、これと、これのみですね。それ以外でしたら注文になります」
と、こうやって書いていると特に何も問題がないようにみえるかもしれません。
が、このお客様、挙動の方が少々不審と言いますか、絶対にこちらを見ないのです。
ピンときました。
さては、
しかも、異性と話が出来ないタイプか。
わかる。
私もそう。
私も出来ることなら男性と話したくない。
お医者さんとか店員さん、お客さんは仕方ないって思うけど、それでも出来ることなら男性は避けたい。
でもごめんなさいね、このお店、ほぼ女性しかいないんだ。工具だからって男性が担当するわけじゃないんだ。
そんなことを考えておりましたら、お客様が再び口を開きました。
お客様「チェーンソーはありますか」
宇部「ございますよ。売り場ここではないので、ご案内しますね」
申し訳ございません、お客様。
チェーンソーも私です。
いや、厳密にはチェーンソーは私ではないんですけど、「電動工具と似てるし(似てねぇよ)、宇部さんに任せとけ★」みたいな風潮があって、何となく回されるのです。おかげで組み立ても刃の交換もある程度は出来るよ!
さて、チェーンソー売り場です。
お客様「エンジンチェーンソーはどれですか」
宇部「エンジン式はこちらの棚ですね」
お客様「そうですか……。あの、チェーンソーに詳しい人呼んでもらえますか」
宇部「(私ではご不満か……)かしこまりました。ちなみに、どういった内容をお知りになりたいのですか?」
こう尋ねるのには理由があります。
別に即社員を呼んでも良いんですけど、社員の中には「どんな内容?」と高圧的に聞いてくる人がいるのです。前情報なしで接客したくない人ですね。まぁないよりはあった方が良いですけども。
それから、突っ込んで聞いてみたら案外専門知識でもなんでもなくて、自分でも事足りる場合があるからです。「塗料に詳しい人をお願いします」なんて言われて、よくよく聞いてみたら「油性塗料と水性塗料の違いって何ですか」という、私でも全然答えられる内容だったりするものですから、まず一旦確認するのです。
ちなみにその日の社員はその「どんな内容?(高圧的)」の人でした。
なので聞いてみたのですが。
お客様「チェーンソーに詳しい人をお願いします」
宇部「えっと、はい。いまお呼びしますけど、その、どういった」
お客様「チェーンソーに詳しい人をお願いします」
一切こちらを見ようともせず、それを繰り返すばかり。
これは、相当嫌われてしまったか、はたまた「こんなおばちゃんに何がわかる」と思われているかだな。そう思い、インカムで社員を召喚。
後で確認してみると、付属品とか、使用するチェーンの型番の確認でした。ええと、それくらい私でもわかるが?
割と頑張って接客したんですけどね。おばちゃんでは用足りんと思われたのかもしれません。
ただお客様、その社員はウチの店で最もクレームをもらう率の高いクソ接客で有名なんですけど、逆に大丈夫でしたか?
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