第1407話 子ども達の認識

 クリスマスのね、お話をしたくて。


 わかります。

 もう終わっただろ、って言いたいんですよね? わかってますわかってます。確信犯です。


 確信犯といえば、この、いまみたいな使い方は実は誤用らしいですね。この、『悪いこととか、間違ってるってわかってるけど、あえてやってます』みたいなやつは。本来は『政治的、思想的、宗教的な確信に基づいた義務感や使命感によってなされる犯行』らしいんですよ。でも、いまこの本来の意味で使われることってあるんですかね。いや、あるんでしょうけどね、司法の世界ではバリバリに現役なんだろうなって思いますけど。でもなんか、前者の方も割と市民権得てるし良いじゃん、って使っちゃってますね。良いのかしら。アマチュアとはいえ物書きなのに。


 まぁそんなことは良いです。

 とりあえず数百字稼げたので良しとします。


 それで、そう、クリスマスなんですよ。

 子ども達の反応とかね、そういや、って気付いたことをね、記しておこうかな、って。


 というわけで、25日の朝です。

 私が先に居間へ行き、カメラをスタンバイして「オッケー、入って来ていいよー!」と叫びますと、キャッキャしながら子ども達が入って来ます。


 そして当然のように一度スルーされるプレゼント達。


 なんでしょうね。導線が良くないんでしょうね。毎回必ず通り過ぎるんですよ。プレゼント~! って入って来るのに、全く視界に入ってない。何で?! 結構ラッピング派手だよ!?


 志村後ろ後ろ! と指摘して、「あっ、ほんとだ」と背後のプレゼントに気付く流れ、もう三回目くらいなんだけどどういうこと? ドア開けた瞬間に目に入るツリーの真下に置いてるんだが!?


 まぁそれは置いといて。


 プレゼントの反応はですね、年々落ち着いて来てますね。もちろん喜ぶは喜ぶんですけど、ちゃんとリクエストしたものが来たな、ヨシ! みたいな感じがあるというか。いや、当然なんですよ。だってリクエストを聞いてるわけですから。普段の生活からアタリをつけて――みたいな恋人へのサプライズプレゼントとは違うやつですから。


 それでもね、きっちり動画に収めて北海道のサンタさん達へ送信――しようと思ったら、5分超えてて送れませんとか言われてね! ウチのスマホちゃんでは送れませんって。そうなの!? LINEじゃ無理なのね!? 


 姉に相談したら、動画編集のアプリを紹介されましたね。何としても編集して送れや、って。基本妹という生き物は姉に逆らえませんから。えぐえぐしながら慣れない編集作業して送りました。人間、上から圧をかけられれば大抵のことは出来るんですよ。


 それでですね、その動画を送る際に、お礼の動画も撮ったんですよ。北海道のジジババサンタさんと、○○ちゃん(私の姉)サンタさんに、って。で、撮り終えてね、ふと気付いたんですよ。


 ウチの子達って、サンタクロースをどういう存在だと思ってるんだろう、って。だって完全に北海道のジジババ(My両親)と〇〇ちゃん(My姉)からってわかってるんですもん。そんでこっちも北海道にお礼のメッセージ送ろうって言ってるんですもん。でもサンタさん、っていうのがいるのも知ってる。いい子にしてたらサンタさんが来る、って言ってたし、それは間違いないんですよ。


 ということはですよ。


 サンタさんのこと宅配業者だと思ってるのでは。遠くにいる親戚から委託されて動く、クリスマス専用の宅配業者ですよ。確かに、そりで移動してるし、でっかい袋を積んでるし、運ぶ人ではあるじゃないですか。ただ世間一般の認識としては、そのおもちゃのリサーチやら手配やらもすべてサンタさんが行っているはずなんですけど、ウチの場合はリクエストだってパパやママが聞いてくるし、プレゼントのメッセージカードには『北海道のジジババ』だの『○○ちゃん』だのって書いてるし。


 夢を壊してるような気がしないでもないんですけど、まだギリギリサンタさんが運んでるなら良いのかしら? これはセーフ?


 だってね、考えてもみてくださいよ。親からのやつならまだしも、祖父母とか伯母からのプレゼントは、ちゃんと「この人達からのですよ、サンタさんとかいう謎のおっさんからではありませんよ」ってアピりたいというかね? ジジババオバ側もね? サンタとしてではなく、本人達から贈りたいんですよ。その結果が、『ジジババサンタ』と『○○ちゃんサンタ』という謎のサンタシステムなんですよ。


 これ、他のお家はどうしてるんですかね。

 サンタはサンタでいて、離れて暮らしている祖父母オジオバ辺りはクリスマスだから特別にプレゼントだよ、みたいなやつなんでしょうか。誰もがサンタさん役をやりたがった(でもお礼は本人宛に欲しい)結果がこんな感じなんですけど。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る