第1394話 こだわる男
さて、先日はですね、本当はクリスマスのプレゼントの話をしようと思ったのに、体重が増えただなんだって話をしたら止まらなくなっちゃったんですよね。いやぁこれだから私ってやつは。
そう、クリスマスのプレゼントなんですよ。
私達ね、今年こそはねだられちゃうんじゃないのかなって恐々としていたんですよ。
ニンテンドースイッチとか!
iPad(じゃなくてもタブレット)とか!
なんかとにかくそういうデジタルなやつを!
だって従兄弟君持ってるし!
たまに使わせてもらってるし!
うーん、タブレットはまだちょっとなぁと思うけど、スイッチ……、スイッチくらいなら、うん、まぁ……。
そんな感じでソワソワしながらサンタさんへのプレゼントリストを書いてもらったんですけど。
スイッチの『ス』の字もねぇ!
息子に至っては食玩のフルコンプセット(全8種)と、テレサ(マリオに出てくる丸っこい幽霊)のぬいぐるみですよ。
娘だって、マリオのなんかアナログ的なゲームと、胡蝶しのぶさんのぬいぐるみですよ。
お前ら、とことんアナログだな!
これは北海道サンタ(松清家&姉)用なんですけど、それ以外にも、旦那家&宇部家があるわけでなので、まだ油断は出来ないっちゃー出来ないんですけど、それでもそれ以外だと息子は、例の『端正な折り紙』なる折り紙本だし、娘はシルバニアのお家だし、デジタルの『デ』の字もねぇ!
まぁ、ウチの子はね、これで良いかなって。
それでですよ。
子ども達は子ども達として、なんか大人達にもね、プレゼントとかどうしましょうかね、なんて話をしたわけです。そしたらね、聞いてくるわけすよ、松清子、なんかいま欲しいものない? って。
宇部「いま欲しいものと言われたら、私ね、鍋欲しくて。ステンレスのミルクパンなんだけど」
旦那「鍋……」
宇部「Amaz〇nで安くなってて、¥900ちょっとなんだよね。だからこれはたぶん自分で買う。良夫さんは?」
旦那「俺いま、プレステ4のコントローラーにつけるスポンジ(ぐにぐに動かすところをあんまり動かないようにするためのものらしい。さっぱりわからん)が欲しいんだよね」
宇部「それおいくらくらいするの?」
旦那「900円くらいだったかな」
宇部「900円……。いやもうそれは自分で買え」
値段じゃないのはわかってる。
それにしたって900円かよって。
クリスマスのプレゼントぞ?
宇部「あっ、あれは? ちょっと良いお酒とか! バラのウィスキーとかさ」
バラのウィスキーというのは、バラで作ったウィスキーとかそういうことではありません。ボトルにババーンとバラの絵が描かれたやつです。スーパーとかで売ってるのは安いやつなんですけど、それのもっと良いやつはお酒屋さんに並んでたりします。
宇部「良夫さん、バラのウィスキー好きでしょ」
旦那「好きだね。俺、ウィスキーはあれしか飲まないから(キリッ」
宇部「かぁーっこいいー! ウィスキーにこだわりがあるとか、大人みたいでかぁっこいいー!(ウィスキーの時点で大人じゃないとアウト)」
旦那「ふふっ、そうでしょ。俺、ウィスキーだけはこだわってるんだよね(キメ顔」
宇部「ヒューッ!」
私はね、好きな人にはもう軽率にカッコいいとか言うから。褒めちぎるから。たぶん毎日言ってる。褒め言葉なんてね、こんなのなんぼあっても良いもんですから。
旦那「ただまぁ、その分、それ以外のお酒は何でも良いんだけどね」
突然のNOこだわり宣言。突然の裏切り。
どうやらこだわっているのは本当にウィスキーだけのご様子。
そうだな、そういや昔社員旅行で利きビール大会やったけど、プレモル(プレミアムモルツ)以外見事に全部外してたもんな。いやあれはいっそ清々しかった。
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