第1369話 この市、やりおる
色々値上げしてますね。
私ね、何ていうか、いままでほんとになんにも考えずに生きてきたんですよ。幸いなことに。テレビでね、原油価格がどうとか、それでガソリンの価格がなんたらとかってニュースが流れても、自分が車を運転しないこともあって、「ほーん」って。
小麦粉が値上がりとかね、そういうのも、小麦粉なんて滅多に使わないから、「どうせそんなに買わないしなー」みたいな。どこか他人事でね。
そんなのんきに生きていた私もですね、やっとわかってきたんですよ。
あれ?
なんか全体的に高くなってる? って。
遅ぇよ。
そこに気付いたのがですね、牛乳なんですよ。
我が家はですね、牛乳を飲むのがほぼほぼ私だけなんですよ。週二回のパンの日だけ子ども達もコップ一杯くらいは飲むんですけど、8割私の腹に収まっています。その割に消費が激しくてですね、毎朝のプロテインにも使うし、コーヒーには必ず牛乳入れるし。そんでそのコーヒーも一日に三杯くらい飲んでるし。おかしいな、その割に背が伸びねぇぞ。
それでたぶん一週間で三〜四本消費してて、ちょいちょいこまめに買うんですよ。まとめ買いで安くなるとかはないので、たくさん買っても重いだけですからちょいちょい買うのです。
そんな短期間で買っていたらね、さすがの
お前、いきなり値上がったな、って。
私にはわかってるんだ。
お前がこないだまでは168円とかだったことを。
何でお前「最初っからこの価格でしたが?」みたいな顔して200円とかになってんだよ。
これは由々しき事態ですよ。
で、よくよく思い返してみたらですよ。
ここ最近、月末になると食費が足りなくなって自分のお財布から補填してたなって。
あれ、私のやりくりが下手すぎるだけかと思ってたんですけど、もしかしてそもそもあれこれ値上がってたのでは!?
良かった!
私のやりくりが下手とかじゃなかった!
お菓子の買い過ぎじゃなかった!
良くねぇ!
なので、旦那にね、食費のアップを交渉しましてね、それはまぁ受理されたんですけど、そんなある日のことですよ。
市の広報誌をチェックしていた旦那が言うわけです。「また『〇〇市生活応援券(仮名)』配布するって」って。
朗報ですよ。
なんていうの、『5000円で買える5500円分のクーポン』みたいなやつじゃないんですよ。その市に住んでさえいれば、もう強制的に届けられるやつなんですよ。
これで年が越せる!
宇部「それはおいくら分のやつなの?」
旦那「5000円分だって」
宇部「一世帯5000円?」
旦那「一世帯……じゃない、一人に付き5000円だ! てことは」
宇部「我が家は四人家族! 20000円!? ヒューッ!」
歓喜に湧きましたよね。
これで日々の食費のマイナス分を補填出来る! って。
我が市、やってくれるじゃん! 一人目を産んだ時に指定ごみ袋(燃えるやつ)を20本もらえた時も「この市、やりおる」と思っていたけど、ここへ来てまたしても我が市はやってくれたんですよ。
旦那「えーと、11月末から順次発送だって」
宇部「おお、もうすぐだね(やべっ、カクヨムコンももうすぐじゃん)」
旦那「期限は2023年1月末」
宇部「……うん?」
短くね?
11月末に順次発送ってことは、まぁ早めに届いたとしても12月の頭なんですよ。そこから約2ヶ月で使い切れ、と。タイムアタック!?
我が市!?
我が市、ちょっと急ぎ過ぎでは!?
そんなね? 一年なんて言いませんよ。ただせめて3月末とかね、それくらいの猶予は欲しかったかな、って。
ただまぁありがたいですね。
これで牛乳が買えます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます