第1245話 語る語る
またしてもね、旦那との話で申し訳ないんですけど。
こないだですね、休みの日に一人で百均に行ったんですよ。目的はゴミ袋とか、オートミールを入れられるタッパー的なものとか、あと靴の中敷きとかだったんですけど、まぁそれだけで「じゃ帰るか」とならないのが百均の恐ろしいところですよね。自転車で15分くらいかかるし、ちょっと道も悪くてですね、なかなか行けないこともあって、ついついあれもこれもと長居してしまうわけですよ。
それでですね、どうしても買わなきゃいけないものはすべてかごに入れ、あとは「あーそうそう、これもなかったんだった」みたいなものをブラブラ歩きながら探しておりましたところ、私はですね、すごいものを発見したんですね。まぁそんなにすごいものでは(たぶん)ないんですけど。
衛生品コーナーでした。
絆創膏とか、綿棒とか、消毒用アルコールとかそういうのの売り場です。
あーどうしよ、絆創膏買っといた方が良いかな? いや、でもまだあるし、良いかな。
そんなことを考えながら色んな種類の絆創膏を眺めておりますと、少々変わった形状の絆創膏が私の目に飛び込んできたのです。丸いやつでした。何だこれ、魚の目とかそういうのに使うのかな?
違いました。
乳首用の絆創膏です。
もう一度書きます。
乳首用の絆創膏でした。
商品名は忘れましたけど、『ニップルガード』とかそんな感じだった気がします(いま調べてみたら『ガードテープ(ニップル用)』でした)。
乳首用の絆創膏!?
しかもご丁寧にメンズ用らしきことまで書かれていました(いま調べてみたら商品名の下に『MEN’S NIPPLE』と書いてあるだけでした。いや、つまりメンズ用ってことでしょ!?)。
メンズなんて言葉が添えられた日にゃあ、ここ最近、めきめきとBL力をつけている私は、もうそっち方面の想像しか出来ません。そ、そんないかがわしいものを白昼堂々と!?
ただ、冷静になってパッケージを確認してみますと、衣服との擦れを防止するとか、薄着の際に乳首が浮いたり透けたりするのを防止するためのもののようです。なぁんだ、いかがわしいやつじゃなかった。いかがわしいやつじゃなかった!?
だけど面白いので、旦那に報告することにしました。
あのね、今日ね、こんなことがあったのよ、と。
だけどさ、こんなのいるのかな? と。
そんな軽い感じで。すると。
旦那「いや、必要だね。ほら、いまって夏じゃん? 夏はさ、やっぱりなんていうの? Tシャツ一枚で過ごしたいっていうかさ、それがもし白いやつだったりしたらさ、これが案外透けるんだよ、男の乳首ってやつは」
宇部「お、おう(何かすげぇ語り出したぞ)」
旦那「そんでそのシャツもさ? まぁ色が白じゃなかったとしてもだよ。黒とかでもね? ひょんなことから○起することもあるわけ」
宇部「乳首を勃○って言うなよ」
旦那「そんな時にね?」
宇部「聞いちゃあいねぇな」
旦那「その、何? ニップルガード? それがあればね? もうばっちり隠せちゃうわけよ。それからスーツ! スーツの時だってね? 白いワイシャツとか着るとさ、もううっかり透けちゃうわけよ」
宇部「うっかり透けるってわかってるなら中にシャツ着なさいよ。何でYシャツオンリーで出社した」
旦那「もう乳首が透っけ透けなのにね? 部長とかに呼ばれたら大変じゃん? 乳首晒して部長のところとか絶対行っちゃ駄目じゃん?」
宇部「ジャケット羽織れば良いじゃん」
旦那「そんな! 『君ぃ、このクソ暑い中ジャケットを着るなんて何を考えてるんだ! 脱ぎなさい!』ってひん剥かれたらどうするんだ」
宇部「その部長が何考えてるんだ」
もうね、語る語る。
野郎の乳首事情について語りまくるのよ。
私がついうっかり乳首用絆創膏の話題を振ったばっかりに。
ただあれですね、どんな話題でもイキイキと語っている姿はやはり良いですね。窓は全開だったので、ご近所さんには丸聞こえだったかもしれないけど。もっと頭の良さそうな話題にしとけば良かったです。
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